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飛行石と中也さん。 ページ40

あと数米で社員寮だ。

中「はあ。まあここまで来れば安心だろ。またな、A。」

『こんな所までありがとうございました。』


手を振り、空へと舞う中也さん。


『え、中也さんは飛行石でも持っているのですか?』

太「ぶふっ…飛行石…最高」


突然笑い出す太宰さんをポカーンと見つめる。

『…あ、じゃああれだ!ハウルの動く…』

太「あっはは!中也があんなイケメンの代わりになれるものか!

…ふふ、異能だよ。重力操作のね。」

『重力…』


重力は唯一人間が確実に逆らえないものだと思う。その重力を操るなんて…。


『かっこいい…』


太「は?ちょっと待って。眼科行く?いや、精神科?もう二度と中也に会わせない。いっそ記憶を無くして……監 禁…?」

太宰さんが物騒な事をブツブツ言い出したので、寮に向かう。

太「ちょっと!」

まだ話は終わってない、と騒ぎながらも後ろをついてくる太宰さんはいつもと雰囲気が違う。左側の髪を耳にかけている。


『お風呂入ったのに外に出たのですか?』


太「…Aちゃんの会話は全て筒抜けだと言っただろう。
中也と会ったみたいだったから急いでお風呂出た。」

よく見ると髪も乾ききっていない。夜風に吹かれ、多少は水気が抜けてはいるがまだ寒そう。

『心配、してくれたのですか?…ありがとうございます。』

彼の甘やかしに素直に乗ってみる。すっと顔をあげで彼の顔を見ると、手で口元を隠して目を逸らされる。


『あ、あの、太宰さん。退社前の態度…すみませ』

太「だーかーら。全部筒抜けなんだって。君の気持ちも判った。

素直に甘えてくれれば私は嬉しいのだよ。…もう私以外の前で泣かないで?私の前でだけ。」

少し腰を折って俯く私の顔を覗く太宰さん。

『…どこに仕込んでるんです…』

太「もしかして盗聴器?ふふふ…そろそろ教えたい所だけど…もう少し楽しませてほしいな。」


『何が楽しいんですか…』


少しむくれながら寮へ向かう。

太「ふふ。」

寮に着き、それぞれ鍵を開ける。


『あ、そういえば今日賢治くんにあの後会いました?』

太「…いや。」

『あの可愛い女性…怪しいと思うんです。』



太「………今日はゆっくり休むといい。
おやすみ。」

『…はい、おやすみなさい。』


はぐらかされてしまったし、彼の顔はドアで見えなかった。

太宰さんは三日で飽きない。→←太宰さんのお迎え。



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(=^・^=) - ん〜。抱けたら、で良いか〜。 (2020年12月21日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
(=^・^=) - 太宰さんに抱かれるのかな? (2020年12月21日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 坂竹会長さん» 妄想にお付き合いいただきありがとうございます!塾お疲れ様です。何となくの時間での更新なので突然更新したりしなかったり…自由奔放更新ですが宜しければお楽しみください(*^^*)コメントありがとうございます、とても嬉しいです。 (2020年4月7日 11時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 太宰さんッッッ!!!(( 黙れ 最近ちょうど塾が終わって家に着いてひと休みするタイミングで更新されてみれるので私はとても幸せです!お体に気をつけて更新頑張ってください! 失礼しました(。-_-。) (2020年4月6日 20時) (レス) id: 49f17fb925 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 神夜神美さん» ありがとうございます。太宰さんのかっこよさは一周回って罪ですよね…! (2020年3月27日 18時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めぐ | 作成日時:2020年3月26日 20時

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