太宰さんの手。 ページ6
太「…そもそも変なんだよ、敦くん。」
チラリとこちらを見られたような気がしましたが、気のせいだと思います。太宰さんの本をじっくりと見つめていただけですもん。そうです。
太「経営が傾いたからって養護施設が児童を追放するかい?大昔の農村じゃないんだ。いや、そもそも経営が傾いたのなら一人二人追放したところでどうにもならない。半分くらい減らして他所の施設に移すのが筋だ。」
敦「太宰さん、何を言って…」
敦くんが再び月を見上げる。
太「君が街に来たのが2週間前、虎が街に現れたのも2週間前。君が鶴見川べりにいたのが4日前、同じ場所で虎が目撃されたのも4日前。」
敦くんの様子が変わり、太宰さんが立ち上がりながら話を続けます。
太「国木田君が言っていただろう。「武装探偵社」は異能の力を持つ輩の寄り合いだと。巷間には知られていないがこの世には異能の者が少なからずいる。その力で成功する者もいれば…
力を制御できず身を滅ぼす者もいる。」
敦くん、いや、虎さんの目がこちらを捉え、ジリジリと間を詰めてきます。
私は太宰さんに言われた通り決して離れず、斜め後ろに立ちます。
太「大方施設の人は虎の正体を知っていたが君には教えなかったのだろう。」
__ちょっとだけ、
太「君だけがわかっていなかったのだよ。」
__怖い。
太「君も「異能の者」だ」
恐怖の念が届いてしまったのか、太宰さんが私の手を引く。大きくて、少し暖かい。
__ゑ?
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麗(プロフ) - 30ページ 敦を「僕のせいで を は不要かなと思います (2021年4月11日 8時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
一沙 - 夢主、重症と見たり (2020年4月9日 14時) (レス) id: c108e162c7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 星来さん» ありがとうございます!更新はできるだけ頑張ろうと思っています、一緒にキュンキュンしましょう〜! (2020年3月25日 16時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
星来(プロフ) - 今最高にハマってます…文スト作品の中でここまでキュンキュンしたの初めてですわぁぁぁ更新心から応援してお待ちしてます!! (2020年3月25日 10時) (レス) id: 5ba0477dc2 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - そるてぃーらいちさん» ありがとうございます!妄想にお付き合いいただき感謝です(*’ω’*) (2020年3月23日 19時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年3月13日 1時