妹じゃなくて

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祐基の全てを受け止めようと決めても


強い決意を持ったその瞳の圧に耐えきれなくて目を逸らした瞬間






「俺の目、ちゃんと見てて」






低い声で言うと頬に添えられた手で強制的に正面を向かされた


少し屈んで目線の高さを合わせ
片眉を若干上げて顔を覗き込まれる


改めて面と向かうとやっぱり目を合わせていられなくて思わず逸らした


すると添えられた手がそのまま頰を軽くつまんで






「見ててってば笑」






と子供みたいに無邪気で悪戯な笑顔を浮かべる


私もつられて少し笑った







頰をつねった手はそのまま太ももの上に軽く置かれ、話はまたゆっくり動き出した







「俺、ずっとあやに気つかってるとこあったんだ
あっ、心に距離があるとか嫌な意味じゃなくてね？」


「こう、なんというか、あやには余計な心配させたくなかったり、いつもふにゃふにゃの笑顔でいてほしくて」


「本当に思ってるのに言ってないこと沢山あるんだ」









次に来る言葉が何となく想像できて


でもいざ聞かされるとなると少し身構える









ずっと言えなかった言葉


ずっと伝えたかった言葉


ずっと聞きたかった言葉なのに


だめだ、また怖いって思っちゃう









「もーまたそうやってすぐ泣く
まだ言ってないよ？」


「っ、、ごめん、ごめんね、、弱くてごめん」


「すぐ謝るの好きじゃない」


「、、、ごめん」


「もういいよ笑」






少し雑に頭を撫でられた





「もう言いたいこと言うって決めたんだ
ちゃんと伝えなきゃって思ったの」


「だから聞きたくないかもしれないけど
ちょっと怖くても聞いてほしい」


「大丈夫、伝えた後何かが壊れちゃうわけじゃないんだから」








また優しく微笑む









「、、好きだよ。大好き。」

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