芸能界から消えたあの子はあの人の妹 2

3歳 ページ21

ゆうかside


今日は、私の友達の子供を預かっている


なんでも、夫婦揃ってお仕事とかで


でね、困ったことが……


虎太郎「ねちゃん………」(ぎゅ


『きゃぁぁぁあ！！可愛いぃぃぃ！！』


可愛いんです


侑李「うるさっ」


『ねちゃん……だって！！お姉ちゃんって言えないのが可愛い！！』


虎太郎「ねちゃん………」


私に絵本を読んでほしいみたい


この子は、やって欲しいことは最後まで言わないみたい


無口、って言うの……？


でも、またそれが可愛いのです


『よし、お姉ちゃんが読んであげよう』


ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ


侑李「ゆうか、鳴ってる」


『え？………もしもし………はい……えぇー！？………わかりました』


侑李「誰？」


『里帆ちゃん。お仕事だって。悪いんだけど、虎太郎君見ててくれる？』


侑李「僕が？」


『そう。すぐ帰ってくるから。泣かしちゃダメだよ！？』


侑李「今日、僕しかいないのに………」


『虎太郎君、お姉ちゃんね、今からお仕事なの……絵本は後で読むね？』


虎太郎「…………」


『んー………』


可愛い………泣きそうなのがまた可愛い………


でも、心を鬼にして……


『すぐ帰ってくるから！！』


これ以上見てられなくて走って家を出た


早く帰ってこよう……

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