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貝殻 ページ43

涼介side






『涼介くん、これどうしたの』




涼介「ん?あー、それね」





帰って来て手を洗ってリビングに戻ると俺のカバンの中に入ってた袋を出して中を見ていた




涼介「ドラマの撮影で海行った時に拾った」




『持って帰ってきたの?』




涼介「うん。綺麗だったから」




『……ふーん』




涼介「欲しいならあげるよ」




『………じゃあ、貰おうかな』




涼介「え」






Aならいらないって言うかなって思ったんだけど





『……なに?』




涼介「いや、いらないって言うかなって」




『ううん、いる。』




涼介「そっか。」






その日の貝殻のお話はそれで終わった



















数日後






涼介「ただいま〜」




『おかえりなさい』




いつもならリビングから出てくるAが部屋から出てきた





涼介「あれ、寝てた?」





『寝てないよ?ちょっとすることあったの。
あ、ご飯先?それともお風呂?』




涼介「んー、ご飯」




『はーい。手、洗ったら来てね』







リビングに行ってしまったAを見送りながら
少し開いたままのAの部屋が気になった
心の中でごめんって謝りながら中に入った





相変わらず綺麗に整頓された部屋
学生にしては落ち着いた雰囲気の部屋にAらしさを感じる






涼介「あれ、」





ふと、机を見ると作りかけの写真立て
飾り付けに使うパーツたちの横には俺のあげた貝殻





しかも、その貝殻はヤスリがけされていて綺麗になていた



なるほど、これを作るために貝殻欲しいって言ったのか




『あー!』




Aが部屋に入ってきて写真立てを取ると後ろに隠した





『こ、これはね、えっと……』




涼介「それ、俺のあげた貝殻だよね」




『…うん』




涼介「これ、作ろうと思ったの?」




『……作って、涼介くんとの写真飾ろうかなって…』




そういった顔はみるみる赤くなっていく





『ごめん!やっぱりなし!!せっかくの涼介くんとの写真だもんね!ちゃんといいヤツ買ってくるから!』





そう言って部屋から出ていこうとしたAの腕を掴んだ




涼介「なんで。それ完成させて写真入れてよ」




『でも、下手だし……』




涼介「下手じゃない。ていうか、お店で売ってるレベル」




『いや、それはさすがに……』





その後、Aと二人で完成させてディズニーで撮った写真を入れて俺のゲーミング部屋へ
これでいつでもAが見れる←

ふらっと1人→←〇



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作者名:ゆうか | 作者ホームページ:http://YAMADA  
作成日時:2022年11月7日 1時

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