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行き道を歩くのもこれが最後だと思うと、自然と歩幅が小さくなった。
それでも早く行きたかった。
会いたかった。
だから、必然的に歩く速度は速くなる。
「やっほ」
「…おう、お前いつまで来るんだよ」
残念、今日で最後です、とは言わなかった。
隣に座って、いつもと同じ。
「………あのね、昨日話した親友を拾った人、不倫相手と別れたんだって。」
「え、まじ？急だな展開」
「………………あのね、私ね、もうここに来れない。」
「……うん？」
話の繋がりに疑問を覚える彼と、いつもと違う、これから。
「ねえ、私の話するね。」
「おー？」
「私今高2で、16歳なの。」
「へー。」
「教えてくれなかったあの曲名、“16”って言うんでしょ」
「………」
「もうすぐで17になるんだけどさ、16の内にあの歌に出逢えてよかった。優太さんに会ってなかったら、知らないまま17になってた。から、出会ってくれてありがとう」
「………おー、」
andymoriの“16”。
生と死の境目で、揺れ動く16歳。
「なんで分かったの」
「調べちゃった」
「あ！おい！それはズルだろ！！」
「ごめん、優太さんの歌声があまりに美しかったから」
「いや棒読み」
「じゃあね」
「相変わらず無視すんのな！じゃあな！」
ここは潔く、タラタラしないで立ち去ろう。
角を曲がれば私は違う世界に行く。
紫耀だけの私になる。
「……なあ！」
呼ばれて、振り返る。
「また会える？」
首を横に振る。
「もう会えないよ。」
「…そっか。」
「だってここにはもう来ないって、言ったでしょさっき」
気が抜けるくらい馬鹿で鈍感のくせに、そんな顔しないで。
「Aー！じゃあな！」
もう一度振り向くと、ギターを片手で持ち上げて大きく振り回している。
うるさい。
だから、私も負けずに大きく笑った。
「ばいばい！」
4日間。彼と私がこの場所で会ったのは、たった4日だった。
そんなだけの人がどうして、こんなにも愛しくて、こんなにも悲しいのだろう。
私は少しだけ、恋をしていたかもしれない。
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絢花(プロフ) - この小説すごく好きです。�兇眛匹澆燭い任后�パスワードどうすればいいですか？？ (3月21日 18時) (
レス) id: 02c899b024 (このIDを非表示/違反報告)
うゆ(プロフ) - えりさん» お返事遅れてしまいすみません。2度も嬉しいコメントありがとうございます！日が空いていますがもしまだ読んでくださっていればこれからもよろしくお願い致します！ (2020年5月17日 4時) (レス) id: b2f90188df (このIDを非表示/違反報告)
うゆ(プロフ) - ぴっぴさん» お返事遅れてしまってすみません。とても嬉しいお言葉ありがとうございます！なかなか更新できずにいますが、もしまだ読んでくださっていればこれからもよろしくお願い致します。 (2020年5月17日 4時) (レス) id: b2f90188df (このIDを非表示/違反報告)
うゆ(プロフ) - 花恋さん» お返事遅れてしまってすみません。きしひら書いててとても楽しいです！（笑）日が空いていますがもしまだ読んでくださっていればこれからもよろしくお願いいたします！ (2020年5月17日 4時) (レス) id: b2f90188df (このIDを非表示/違反報告)
うゆ(プロフ) - 椎名さん» お返事遅くなってしまいすみません。長い間更新できていないのですが、必ず完結させようと思っています、、！もしまだ覚えてくださっていましたら、これからもよろしくお願いいたします！ (2020年4月11日 21時) (レス) id: b2f90188df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うゆ | 作成日時：2019年1月13日 3時
