１０話：みないでほしい ページ16
｢話に付き合わせちゃってごめん！｣
つい夢中になってしまったと謝られた
それからバクオングについて相談しあって
話が段々とそれていき…
なぜか
譲り合いの押し付け合いへと発展した
テントの入口には踏ん張るお兄さんと
何とか入ってもらおうと背中を押す私が
遡ること１５分前。
｢あのバクオングはたぶん朝まで起きないだろうね｣
｢そうですね、爆睡してますし…｣
途中で起きる、という可能性は低そう
朝になってもあの強面くんが動かない場合もどうするか話し合った
いろいろ案は出たが、
とりあえず朝まで待って決めることに
｢一応、見張ってるので
お兄さんは寝ててください｣
｢僕は慣れてるから大丈夫だよ
君だって疲れてるだろう？｣
そこからは誰がテントで寝るかで揉めることになった
｢女の子の世話になるほど僕は情けなくないよ！｣
｢お世話になってるのは私の方ですから！
いいから休んでて！｣
お互い引かずに
押し問答を繰り返し
テントの入口で起きている今の状態にまで至る
｢じゃあ、いっしょに寝ましょう！｣
このままじゃ埒が明かないですし
私の言葉を聞いて固まるお兄さん
｢えっと、それは…ちょっと……
ほら！僕がいると落ち着いて寝られないだろう？｣
｢そんなことないですけど？｣
ここでお兄さんの力がぬけたのを感じ
私は逃さずとんっとテントの中へ押し入れた
｢…君、ちょっと強引じゃない？｣
｢一人のうのうと寝るだなんて出来ませんから。｣
ただのお荷物になるつもりはありません
それを聞いてお兄さんは諦めたような顔になった
｢分かったよ、僕の負け｣
そう言って私の腕をそっと引いた
なんで？と顔を見れば
｢いっしょに寝るって言ったろ？｣
それに対し渋々腰を下ろした私はある事に気がついた
｢あっ、寝袋ひとつしかないんでした｣
｢中にいるだけでも暖かいし僕はいらないよ｣
君が使って、と横になる
おやすみ
おやすみなさい
ランプの灯りを消し眠りについた。
閉じていた瞼があかくなるのを感じて目を開けた
そこには、
おはようと微笑むお兄さんが
ランプはついていて
顔がよく見える
あることに気づいた私は
恥ずかしくなって顔を隠す
昨夜、いっしょに寝たのに
と、からかわれた…
｢君ってしっかりしてそうだけど
ちょっと抜けてるとこあるよね｣
｢まさか、寝顔をみられるなんて…｣
｢気になるとこはそこなの？｣
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D - 仕事で疲れてたからかな？エプロンごと引き離し〜で凄く泣きそうになってしまった(T . T) (5月19日 21時) (
レス) id: e1459171f3 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - はじめまして！この作品、世界線(？)が大好きです！トリップものって、普通はその世界を楽しむ線でストーリーが進んでいくのに対して、この作品は元の世界に戻ろうとするストーリーが新鮮で大好きです！ (2021年8月9日 22時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふっとう | 作成日時：2020年12月21日 19時
