238. 一つだから ＜H side＞ ページ10
お湯の中でたっぷりくつろいで。
ふわふわのバスローブに袖を通し。
リビングでミネラルウォーターを
コップについだら。
不意に窓の向こうの夜景が目にとまる。
そうしたらもう誘われるようにして
窓辺へと足が進んでしまっていた。
最初は。湯冷まし気分で
なんとはなしにぼーっと
外を眺めていたけど。
もう一度ドームの屋根を見たその瞬間、
真っ赤なライトで埋め尽くされた
あの景色が不意に重なって。
その瞬間、苦しいくらいの切なさが
どっと押し寄せてしまう。
翔...すごくきれいだよ。
一緒にこの景色を見たいよ。
サンタンジェロの夜みたいに。
言葉なんてなくていい。
ただただ２人で同じ景色を
同じ場所から見たいの。
ローマの夜景を見つめながら。
背に触れた翔のぬくもりが
つと思い出されて。
さらにきゅうっと
胸が締め付けられる。
....早く来て、翔。
一人でこんな立派なところに
ぽつんといると余計寂しくなる。
本当は少しだけ
ここに来ることを迷った。
だってもう私が進むべき道は
一つしかないのに。
来ていいんだろうか、って。
このまま翔と別れることが
ベストなんじゃないかって。
でも次の瞬間、まっすぐ足は
ホテルに向かっていた。
これは私のエゴ。わがまま。
翔の気持ちなんて
てんで無視してる。
それは嫌ってほど
わかってる。
でも。
一つしかないから。
どうやったってその一つの道を
進む未来しかないなら。
今夜は一緒に過ごしたい。
今夜だけは翔といたい。
翔と一緒に過ごすのは
これが最後の時間にするから。
この部屋にたどり着くまで
もうその想いでいっぱいだったんだ。
もう一度時計を見る。
２３時３０分。
もうすぐ今日が終わってしまう。
翔....っ....早く来て。
早く私を抱きしめて...っ
グッとこみあげる涙。
不意に眩暈を感じて
次の瞬間、思わず自分で自分を
ギュッと抱きしめたその時、
カシャッとカードキーが
解錠される音が聞こえた。
っっ？！ 翔っ！！
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かこ(プロフ) - ちゃちゃおさん» 嵐さんでは浮かばなかったのですが、seasons、いいですね♪流しながら読んでみますねー(^-^)あ、もひとつ。さおりさんともめてた頃、翔さんとヒロインちゃんが二人でいるシーンは、コブクロ 流星が流れまくってました( 〃▽〃) (2019年11月5日 17時) (
レス) id: b8311bc339 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - ちゃちゃおさん» ありがとうございます( 〃▽〃)えと、ですね、私が妄想中にBGMにしていたのは、�ゞ愧任領�進行中→EXILE二つの唇、�▲曠謄訝鷦崗譬�back numberハッピーエンド、�６�港ヒロインシーン→Uruプロローグ&宇多田ヒカルfirstlove�ざ�港翔さん→Oscar Tear Stainsでした。 (2019年11月5日 17時) (レス) id: b8311bc339 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃお(プロフ) - かこさん、心待ちにしておりました！切なくて切なくて、心がギュッてなりました。BGM何が流れていたんでしょう。私はseasonが浮かびました。最終章も楽しみにしてます。 (2019年11月5日 7時) (レス) id: 7b12d8f8d1 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 夏海さん» ひゃー！またお待たせしてしまいごめんなさい！この章が終わるところまで下書きはできているのですが、推敲&アップの時間がとれなくて(>_<)年内にはがっつり更新しますのであと少しお待ちください！あ、夏海さん、って素敵なお名前ですね♪ (2019年10月29日 7時) (レス) id: b8311bc339 (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - ずっとずっと待ってます (2019年10月29日 1時) (レス) id: 63677159e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2018年12月31日 17時
