クリスマスの約束【完】 (ページ8)

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「女ふたりで友情確かめてるとこ申し訳ないんだけどさ。」

「あ、高砂くん。」

抱き締めてた腕を離して振り返ると、
苦笑いした高砂くん。

「鮎川、二次会くる？」

「あー、二次会か…」

そういえば、高砂くん、幹事任されてたんだっけ…。大変だろうなあ…なんて考えてると、グイッと腕を握られる。

「無理、しなくていいからね？」

心配そうに眉を下げながら、
少し遠くで佐藤くんを取り囲んでわいわいしてる男の子たちをチラッと見るサクラ。

多分、亮のことで、心配してるんだろうな…

「無理なんてしないよ？
サクラの結婚式の二次会なんだから行くに決まってるじゃん。」

ふふっと笑ってみせると、心配そうにしつつも、ありがとう。っていってくれる。

本当、良い子すぎるくらい良い子…。

．

.

「コッチのビール足りないんだけどーー！」

「コッチにあるぞーー！」

「あれ？1人たんなくねー？」

「矢萩、用事あるって帰ったー！」

ガヤガヤと、様々な声が混じり合う。
8年前の大学時代に戻ったみたいで、嬉しいようで寂しいような変な気持ち…。

手元にあるお酒をチビチビ飲んで
そんな気持ちを誤魔化してみる。

．

４つのテーブルに分かれて座ってるから、
自然と亮とは遠い距離。

ホッとしてる自分がいて、
自分がどうしたいのか、わからなくなってきた。

まだ、忘れられてない。
好きだって気持ちも変わらない。

でも、、
亮が何を考えてるか、私には分からない。

ー俺が戻ってきて、まだ同じ気持ちやったらココでまた、会って欲しい

そう私に言った日からあと少しで４年。
私のことなんて、もう好きじゃないのかもしれない。確率的に言ったら、そっちの方が高かったりするのかな…。
あの約束も、亮は憶えてないのかも、なあ。

事実を聞く勇気のない私は、楽しそうに笑ってる亮を遠くから眺めることしか出来ない。