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「有難うございました!」

「こちらこそ〜〜また、来てなあ」




丸山さんが可愛くヒラヒラと手を振るから、それに振り返して、すっかり暗くなった聖なる夜に足を進める



.




綺麗に巻かれた髪に少しだけ、気持ちが浮かぶ


ショーウィンドウに映る自分も、
うん。さっきより…マシ。


「あ、やば。」


腕時計を見ると、約束の時間が近づいていて、
カツカツとヒールを鳴らしながら早足になる





















「ごめん、待った?
先にお店入っててくれてたらよかったのに。」




「ウソ、やん…」

「え?なにが?」


「ウソやん…」ばっかりブツブツ言う店の前の壁に寄っかかったヨコ。
全く会話になってないけど

肌が白いからか、黒いタートルネックが似合ってて、いつもより数段カッコよくみえる。


「鼻、赤いよ?」

「…あぁ、おん」


恥ずかしそうに赤くなった鼻を手で覆って
恥ずかしそうにはにかんだ


「お店、入ろ?」

「、、おん。」

ヨコの腕を掴んで、カランとお店のドアを開ける


「あ、Aちゃんとヨコじゃん。いらっしゃい。奥の席空いてるから使っていいよ。」

「先輩、お久しぶりです。有難うございます!」

「お久しぶりですぅ。」

「ふふ。クリスマスまでふたりでいるっていうことは、そういうこと、なの?」

キャー♡って盛り上がるのは、大学の先輩で、
ずっとよくしてもらってるマキさん。

美人で気さくなお姉さん。


「そんなんじゃ、ないですよ。」


ハハっと笑うヨコ。

…なんだろ、ギュと胸が痛くなる


「そうなの?あ、そういえば、ヤスもきてるよ?すんごいイケメンくんと!」

「え?」

「ヤス、ですか?」

「うん…向こうに…あ、噂をすれば!」

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作者名:Ma | 作成日時:2017年12月12日 19時

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