【鬼滅の刃】堕ちた桜のように

外伝 謎の伝言 ページ38

誰も本編が終わったから更新しないとは言ってない(真顔)。
廿肆 謎の伝言の後半と読み比べると面白いかもしれません。

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柱。
それは、鬼殺隊の中でもトップクラスの実力を持つ者に授けられる階級だ。

「手紙の返し方が分からない？」

その中でもさらに屈指の実力を持つ、炎柱、煉獄 杏寿郎は、ワハハ、と音柱である宇髄 天元の隣に腰掛けていた。
全く目の焦点が合っていない。

「地味な悩みだな、お前らしくねぇ」
「俺もこんな悩みを持つとは思わなかった！」

杏寿郎が天元に相談した内容は、許嫁の少女から送られてくる手紙への返答の仕方だ。今までは必要最低限のことしたやり取りをしなかった杏寿郎が、出来るだけ想い人が喜ぶような返事をしたいと、天元に相談したのだ。

「その手紙とやらを見せてくれ」
「ああ！」

乙女のプライバシーというオの字も知らない杏寿郎は、許嫁が自分のためにと書いた手紙を渡してしまう。
だが残念ながら、Aという少女も乙女のオの字もないような手紙を書いていた。
そっちは順調か、や、次はいつ頃帰ってくるんだ、など、どこのお母さんだとツッコミを入れたくなるような有様だ。

「そうか。お前の許嫁は照れ屋さんか」
「？Aは照れ屋さんじゃなくて美人さんだ！」
「そういう意味じゃねえよ」

天元は３人の妻をもつ色男(現日本でやると浮気としてしょっ引かれます)のため、Aの手紙を全く違う意味で解釈してしまった。
こちら側の状況を知りたいということは、こちらに女の影が無いか調べたいということ。いつ帰ってくるのかは、いつの夜が暇なのかということ。

「よし、返事は俺様に任せろ！」
「おお、頼もしいな！」

杏寿郎は相談する相手を間違えた。そして、天元はAの思考を読み間違えていた。
天元の助言に従い、杏寿郎はその言葉の意味も分からずに、鴉に伝言を伝えに行かせてしまう。

「イケナイ子ダ」

そしてまた、Aがその意味を理解することもなかった。そして、知る必要もない。
それは天元が、杏寿郎とその許嫁の間で何かしらの進展を願ってのことなのだか、２人は帰宅した夜に毎回やっているので、心配するほど冷めきった仲ではない。むしろ、暑すぎる仲だった。

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鴉「イケナイ子ダ」
貴「は？」

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