それでも好き (ページ21)

今日:5 hit、昨日:31 hit、合計:260,418 hit

21 ページ21

.

『一言くれたっていいじゃん』

「逆に迷惑かと思って」

『そんなことないのに』

「だって、この前のカトクも返してくれなかったし」

あ、忘れてた、

“ジミニヒョンには気をつけて”

って来てたんだっけ。

『返そうと思ってたんだけど…』

「忘れてたんですね」

はあ、と深くため息をつくジョングク

「今度送ったらちゃんと返してくださいね」

『ジミンさんと同じこと言うんだね』

「…ジミニヒョンも？」

気をつけてねって私に忠告してくれる人に

思い切りその人の話を掘り返してしまった

また深くため息をつくと話し出す

「ヌナはジミニヒョンのことどう思ってるんですか」

『どうって、言うほど悪くないかなぁって…』

「甘いです、あの人の女癖は凄いから」

グラスに注いであったシャンパンを一気に飲む

凄いってそれほど悪いってこと？

あんなに話聞き上手で優しいのに？

自分が直接得た情報と人から聞く情報が噛み合わなくて困る、

「リアさんって人もジミニヒョンの暇潰しの1人でした」

『暇潰しって…』

言い方に思わず笑ってしまった、

流石に暇つぶしではないと思うんだけど。

それなりに好きで一緒にいたんじゃないの？って。

「笑ってますけど、ジミニヒョンは

その程度の感情でしか一緒にいないです」

容赦なくグサグサと心に刺さる言葉達、

それはきっと私がそれなりに信じてたわけで…。

「ヌナには嫌な思いしてほしくないんです」

ジョングクの綺麗な瞳が私を捕らえる

私はそこから何も言えなくなった。