それでも好き (ページ3)

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「失礼のないように、頼むよ」

VIPルームに入る前にオーナーから釘を刺され

余計に緊張する始末。

失礼します、とドアを開ければ

そこにはまたドアがあって

どんだけガード固くしてんのよ、なんて思ったりもして。

今度こそ、失礼しますとドアをノックして入ると

すごく大きなソファに腰掛ける

綺麗なハイトーンの髪の男の人。

テーブルには既に

空になったシャンパンの瓶が何本か置いてあって

自分でグラスに注ぎながら飲んでるみたいだった。

「…隣、座る？」

『、あっ、はい！失礼します』

綺麗で透き通った声の人は

いまだに私に目を合わせないで下を向いている

「何か飲みなよ、なんでも好きなの頼んで」

『ありがとうございます』

微妙な雰囲気のまま飲み物を頼むと

やっと目を合わせる気になったのかこっちを向く、

反射的に私もそっちを向くと

綺麗な瞳に釘付けになった。

「…なんか顔についてる？」

『いや、その、、ついてないんですけど、』

「じゃあなに？」

『ジ、ジミン…』

「うん、俺だよ」

トップアイドルなんてワードで舐めてた、

普通にスーパースターじゃん。

『その、聞いてなくて…』

「いつも内緒にしてもらってるからね」

ふわっと笑うその笑顔にまた釘付けになる。