A ページ27
季節はもう秋になり
ドンヒョクとはあの日からずっとあのまま。
目が合ってもお互いにそらすような日々
｢喧嘩した？｣
って聞かれたりもしたけど、そんなわけじゃない
喧嘩なんてしてないけど…
このままずっとこんな感じなのかな
今までみたいに
一緒に笑い合うことはできないのかな
でも、私にはまだ
声をかける勇気がなくて。
そう思っていた矢先
HC ｢A｣
｢えっあっどうしたのドンヒョク｣
久しぶりに名前を呼ばれただけで体がビクッとした
どうしよう、目が合わせられない
HC ｢ごめん。いきなりキスなんてして｣
｢へ？｣
あまりにもその唐突な発言に
気の抜けた声が出た
HC ｢あの…後ですごく悪い事したなって思った｣
｢付き合ってもないやつにそんなことされんの
嫌だよな、普通｣
｢嫌だったっていうよりは…あまりにもその…
びっくりして、気が動転して…
私こそ、ダッシュで逃げて気まずくなってごめん｣
HC ｢それ言うと思ってた、けど今回は完全に
俺が悪かった｣
大変珍しく頭を下げるドンヒョクに
何をいえばいいかわからなくなって
｢もっもうドンヒョクいいってば！頭上げてって｣
HC ｢許してくれんの？｣
｢許した許した！だって珍しいじゃん
ドンヒョク自分から頭下げてんの｣
HC ｢いや、そういうことかよ！こっちは真剣に…｣
うん、この感じ
やっぱりこれが、私たちには似合ってる
HC ｢あのな…A｣
｢ん？｣
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作者名：ぽこ | 作成日時：2020年7月19日 19時
