I'm your girl ～chapter 1～ (ページ18)

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君のためならいつでもページ18

jeno side

｢こけちゃっただけだよジェノ

…でも、来てくれてありがとう｣

この顔は多分無理してる

そうやっていつも無理に笑おうとするんだから。

ほら今も

涙ぐんだ笑顔を浮かべて平気なフリ

JN ｢背中、乗って｣

弱さを見せたがらない君には

こうやってあげないと。

｢いやぁ重いからいいってばー｣

JN ｢でも1人で立てないでしょ？｣

目を逸らして頷くA

JN ｢何？抱っこでもされたいわけ？｣

｢いやそれは違うし！｣

JN ｢だったら早く乗って｣

｢おっお願いします…｣

身体にAの腕がまわったのを確かめて

楽屋へとゆっくり歩き出す

｢ねーねージェノ

なんで助けに来てくれたのー？｣

耳元でひっそり問いかけてくる

……いや近いし

あとめっちゃ、背中に胸が当たってるんだよ

JN ｢困ってる人は助けないとでしょ｣

｢ジェノはやっぱり優しいね～｣

違う

そういうことじゃないんだってば

JN ｢好きな女の子が困ってるなら

何してでも助けなきゃでしょ？｣

多分、会場の熱気のせいで

テンションが上がってたんだろう

かなり小声だったけど…言ってしまった

黙り込むA

黙り込む自分

かなり気まずい。

｢ねっねぇジェノ｣

｢今のってどういう｣

｢きっ聞き間違いだった！？私の｣

JN｢聞き間違いじゃないよ

…そのまんま、そういう意味｣

ちゃんと説明する余裕なんてなかったんだ

だって

まわされた腕にぎゅっと力がこめられたことに

気付いてしまったから。