愛と憎しみを君に。＊真堂揺 ページ19
「A、俺のこと好きだろ。」
『……はぁ？』
熱を帯びた黒い瞳にとらえられて一瞬だけ、体が怯む。
表情は真堂の本性を知らない人からは爽やかでいい人そう。とか言われるような嘘っぽい笑顔なのに、瞳だけには彼の本性が宿っているような気がして、ひどく気分が悪くなった。
『そんなわけないでしょ、私あんたのこと嫌いだし。』
気分の悪さを飲み込んで言い放つ。
そうだ、そんなわけがない。そもそも何を根拠に目の前の彼はこのようなことを言っているのだろうか。
私がことあるごとに真堂に突っかかっていたから？
私が真堂のことを目で追っていたから？
それで私が真堂のことを好きなのだと思っているのならば勘違いが甚だしい。
私が真堂に突っかかっていたのは、よくあるような「好きな人に話しかけたいけれど素直になれなくてついついきつく当たっちゃう」とかそんなのではなくて、本当にうっとうしいからだし、
真堂のことを目で追ってしまうのは彼の行動が嘘くさくて、いちいち目につくからっていうだけなのに。
彼はきっと、恋愛感情と憎しみを履き違えているのだ。
そもそも私が真堂のことを好きだなんて言ったら真堂へ恋愛感情を抱いている友人にどう思われるかわからない。
恋愛において勝利できる者なんてのは一人しかいないのだ。
例え、どんなに仲の良かった友達でも同じ人に好意を向ければ、その人を取り合うことになる。
その結果次第では友情なんて儚いもので、すぐに壊れてしまうのだ。
そんなことになるくらいなら、友達を傷つけるくらいなら、私が我慢すればすむのなら、私はいくらでも真堂たちを祝福しようではないか。
「………泣いてる？」
『…はぁ？あんた目ぇ悪いんじゃ……、』
言いかけて口をつぐむ。
私の頬を伝う生暖かいそれは、私の言葉よりも彼の言葉を肯定しているようで。
私が自分でも気づかないうちに、それになんで溢れだしてくるのかもわからないものに私はひどく混乱を覚えた。
「……ごめん、俺が変なこと言ったから……だよね。」
そう呟いた真堂の目には、さっきみたいな熱は宿っていないように見えた。
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きのこ - 心操君と真堂君が、、、、グハァ(血吐 (2018年10月12日 21時) (
レス) id: b000323d2b (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - Ψ藤｡さん» ありがとうございます！よろしくお願いします！ (2018年9月27日 22時) (レス) id: 5f6ae5c170 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - Ψ藤｡さん» リクエストありがとうございます!遅くなってしまうのですが書かせていただきますね！ (2018年9月27日 22時) (レス) id: e541ce1bc4 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - カリンさん» リクエストありがとうございます！遅くなると思いますが書かせていただきます！ (2018年9月27日 22時) (レス) id: e541ce1bc4 (このIDを非表示/違反報告)
Ψ藤｡(プロフ) - リクエストいいですか？尾白君と心操君に夢主が取り合いされるって感じでお願いします！激甘で！ (2018年9月25日 20時) (レス) id: da15a7215d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリ | 作成日時：2018年7月7日 17時
