黄色い足枷【snr】

キス ページ24

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ふわり、唇に何かが触れた感覚に意識が手繰り寄せられた。

｢ん……？｣

溢れ出た自分の声に余計に意識が手繰り寄せられたらしく、ぱちりと目が開く。


｢あ、｣


そんな声と共に視界いっぱいに映るセンラ。はてなマークを浮かべながら瞬きを繰り返していると彼が気まずそうに離れていく。


｢待って、｣


彼の腕を掴むと、彼の顔がほんのり赤く染まった。そんな気まずそうな表情を浮かべる彼に高鳴る胸を抑えられないまま疑問を口にした。


｢今、ちゅーした？｣


寝起きで思わず子供っぽい言い回しが飛び出たことに少々羞恥心を感じつつもここは照れたら負けだと必死に平然を装うと彼がうっ、と狼狽える。それに したんだ、追い討ちの言葉をかけると返す言葉もないようで私から目を逸らし、逃れるように彼を掴んだ私の手に触れ引き剥がそうとしてくる。しかしその手を離させまいと彼のその手に空いていた手を重ねると深くため息を零された。


｢……悪い？｣


｢悪くないです｣


じとりと視線を向けられ、共に浴びせられた不機嫌そうな言葉に思わず反射でそう返すが不機嫌そうな表情は治らない。

｢悪くないけど、……もういいの？｣


そういい彼と視線を合わせるように顔を上げ、トントンと唇を叩いて見せると彼がきゅっと唇を結ぶ。最近やっとこの顔が何かに耐えている表情だとわかった。​─────自惚れてしまうと、私のこの行動に悶えている。ということらしい。ホントかどうかは確かめてはいないけど。



｢……悪いのは、Aやからな｣


そんな言葉にえぇ？私が悪いの？と言いながら彼の頬に触れると嬉しそうに彼の手が重ねられた。

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