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あの炎上の一件はあの日リハだったからまーしぃじゃないけど?という彼の声によって鎮火された。なんだ、他人の空似だったのね。騒いで損したよ、と口々に反応を見せる周りの人達にほっと胸を撫で下ろす。
「これでやっと、元に戻れた」
自分に言い聞かせるように呟いた言葉に胸が締め付けられた。願う資格なんて何一つ持っていないはずなのに。いつからこんな欲張りになってしまったのか。本当に嫌になる。もういっそ、嫌いだと突き放して何もかもぐちゃぐちゃにして終わりにすればよかったのかな。そうすればもっとなんて求めずにいられた?
「……だめ、」
そんなのダメ。許されるわけが無い。思いは胸に秘めて、今まで通りに活動者とそのリスナーでいればいい。あれは夢、きっと夢。絶対に夢。
───────だから、許されるよね?
もう一度ライブに行ったって。なんて、思った私が馬鹿なのはわかってる。それでも、行けるライブは逃したくないし、キラキラ輝く彼を見ていたい。だから最初の先行だけにしよう。それで当たらなかったら無し。
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