金田一少年と皇少女の事件簿 2

白蛇蔵殺人事件6 ページ10

A


なにか赤いものが見え


剣持「これは...！」


すると樽から
黒いマスクの人が浮き上がってきた


剣持「うあああ」

美雪「あぁ...！」

『キャー！』


普段、私は人の死体を
見ても余り驚かない方だが

ここまで叫んだの初めてだった

鷺森さんに会ってから何かが可笑しい


『うっ...』


一瞬、気が遠くなって
後ろに倒れそうになったが

はじめが咄嗟に支えてくれた


はじめ「大丈夫か？」


『あ、うん、大丈夫』


───────────────────
Aside

今は警察の人が来ている


剣持「あぁ、ご苦労さまです」


久米「ん？」


剣持「警視庁捜査一課の剣持といいます」


久米「あ！警部殿！」


と久米さんはピシッと

斜め45度の綺麗なお辞儀をする


久米「後頭部に強打の跡がありました

頭を殴られたあと酒樽の中に
放り込まれて
溺死したようです」


剣持さんがそっと黒いマスクを
蓮月さんから外す


音松「蓮月...！

何故だ蓮月ぅぅ！泣」


鏡花「社長！」


音松「鏡花！」


すると音松さんは鏡花さんに抱き着いた


はじめ「なぁA美雪、

あれって大人の関係？」コソッ


『は、はぁ！？(赤面)』コソッ


美雪「辞めてよこんな時に！」コソッ


はじめ「なんでAは

顔赤いんだよ、もしかして

お酒の匂い嗅ぐだけで
酔っちゃうとか？」コソッ


『は、はぁ！？

ち、違うし！』コソッ


検察官が蔵の中に入ろうとすると

黒鷹さんが止めに入る


黒鷹「この蔵はうちの財産なんだ

どやどや入られちゃ蔵つき酵母も

酒も、台無しになっちまう」


そこに剣持さんが口論にならなよう

間に入る


剣持「細心の注意を払って

捜査はできる限り短時間で終わらせます

もちろん、仕込みのお酒には一切
触れません

あぁ所で黒鷹さん、

左紺さんの姿が見当たりませんが」


鷺森「僕、探して来ます」


はじめ「黒鷹さん、

この蔵の出口って

1つだけですか？」


黒鷹「あぁそうだよ」


剣持「ん？

2人きりの蔵で殺人事件が起き

この蔵を最後に出た左紺さんが

行方不明か...


刑事さん緊急配備をお願いします

白神左紺が脱走したかもしれない」


久米「了解しました！」


音松「あんた！まさか

蓮月を殺したのは

左紺だと言いたいのか！？」


剣持「残念ながら

その可能性があります」


音松「巫山戯るな！」


鏡花「社長！」


音松「まただ

また

白蛇様の天罰だ！」



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