第拾漆話 ページ19
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『お帰りなさい師範。』
実弥 「……チッ」
師範は帰ってきて早々、舌打ちをして私の横を通り過
ぎて行った。
柱合会議で何かあったのだろうか。
でもそれに触れてはいけない気がする…(汗)
何とか師範の機嫌を取らなければ。
機嫌が悪い日の稽古は数十倍、いや数百倍キツいの
で、蝶屋敷送りになるときはいつも機嫌が悪い日の稽
古の後だった。
私は師範の後を追いながら、そうそう!と言って話し
始めた。
『師範聞いてくださいよ、今日久し振りに同期と再会
したんですよ。
名前は確か…
あれ、私ったら名前聞き忘れちゃいました!
耳に花札のような耳飾りをつけた人だっt…』
バァァン!!!
壁を見ると穴が空いていた。
無論、今師範が空けたのだ。
師範はまたイライラオーラを放ちながら歩き出した。
『(あれ、もしかして怒っている原因って…)』
どうやら私は機嫌を取るどころか、余計に損ねてしま
ったようだった。
『(修繕費はいくらだろう…汗)』
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作者名:びすこ | 作成日時:2020年4月30日 2時