第拾肆話 ページ16
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今日、師範は柱合会議のため留守だ。
なので今日はひとりで鍛錬する予定だった。
が、この機会に同じ継子であるカナヲと手合わせする
のもいいな、と思い私は蝶屋敷に向かったのだった。
カナヲとも距離を縮めたいし!
玄関の戸を叩くと大抵誰かが玄関から出てきてくれる
のだが、今日は誰も呼んでも来ない。
留守なのかな。
私が庭の方にまわろうとした時、何やら急ぎめのアオ
イさんと会った。
『アオイさん、どうかしたんですか?』
アオ 「桜さん!
いえ。
先日、任務で怪我をなさった人が沢山いるので少し忙
しくて。」
『手伝いましょうか?』
アオ 「客人を手伝わせる訳にはいきません。」
そう言って行こうとしたアオイさんの手を掴んだ。
『いえ!いつもお世話になっているんですから、それ
くらいはさせてください!
お願いします、私、何でもやりますから!!』
そう言ってぐいっと近づくと、アオイさんは渋々分か
りました、と言って私を案内してくれた。
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大正コソコソ噂話
桜さんの鎹鴉は藤和(ふじかず)と言います
ぱっちりとした目と眼鏡のブリッジような白い
毛の模様がチャームポイントで、桜さんも
気に入っています
頭も良く、伝言も正確に伝えますが、少し抜けている
ようです
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作者名:びすこ | 作成日時:2020年4月30日 2時