小さき龍の子 ページ2
「___ほう、お主が継承者かの?」
「随分と小さき龍じゃな、その身に背負うものは大きい故…」
「僕は君を手に入れるために来たんじゃないっス!」
「僕を”君”と呼ぶものの前例はないの…ククッ、面白い」
喉を震わせて笑ってみせた。
「では小さき龍よ。我を欲する理由とは?」
「…Aが、初めてみたときから
___好きだから、迎えに来たんス」
目を大きく見開いていた。
頰が赤く染まり、目を背けた。
「こっちを見て欲しいっス、青龍さん…否、
A」
どこか”彼奴”の面影があったその姿に思わず涙が込み上げてきた。
彼が背伸びをして___
「ん、僕にはまだこれしかできないっスよ…
だけど、いつか。いつかAを幸せにしまス。」
「お前は本当に私を困らせるな…」
思い出した。
彼を、初めて視たあの日の事を。
やけに水溜りが多かった、あの大きな蒼い桜の下で。
「すまないな…本当に、待たせてしまった」
千年のどの記憶よりも幸せな時間であった。
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みたらし団子バカ - 面白いのだぁぁぁぁぁぁ!w (2018年3月25日 13時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
黒狐*布都(クロエ)(プロフ) - 空猫は飼い猫さん» そうですか?ありがとうございます!!期待に応えられるよう、日々精進致します! (2018年3月13日 16時) (レス) id: b7a0e82e75 (このIDを非表示/違反報告)
空猫は飼い猫 - 初めまして!!空猫です!すごく面白いですね!更新が楽しみです!これからも頑張ってくださいね (2018年3月12日 22時) (レス) id: 939bee8bad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちりんご | 作成日時:2017年12月17日 21時