君にどう好かれるか考えるー６ー (ページ3)

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２２６話：時を超えた約束ページ3

「A、諦めんな。

俺は諦める事を知らないお前が
大好きだ。」

ハッと目を覚ましても、
その姿は無かった。

私に切りかかってきた鬼は、私の様子を伺っている。

声だけか。それとも幻聴だったのか。

でも、その声は
凛としていて、はぐらかしたりしないで
私にちゃんと想いを告げてくれた。

姿が見えなくても、約束を守ってくれた。
覚えていてくれたんだね、エンマさん……！

貴方「貴方が好いてくれた私を貫くって、決めた……。私はこんな所で…死ねない！」

フラつく足に最後の力を込めて
みんなの待つ結界の前へ走った。

私の姿が見えると、
烏天狗が手を伸ばして、私を結界の中へ引き込んでくれた。

そのままの勢いで烏天狗に抱き着いた。

貴方「ただいまっ！」

烏天狗「このバカっ！！どれだけ心配したと思ってるの！！…！背中に血が……！」

大ガマ「凄い出血と深手じゃねぇか！お前一体何されたんだよ！？」

土蜘蛛「打撲も見受けられる…」

貴方「刀を持った鬼に、後ろから切りつけられて……階段から落ちた。」

ぬらり「それで、花はとってこれたのか。」

貴方「はい、ここに。」

私は傷だらけの手で
ぬらりさんへ、枯れない花を差し出した。