君にどう好かれるか考える。ー５ー (ページ43)

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２２１話：血ページ43

貴方「鬼除け……？」

土蜘蛛「何故Aだけが……吾輩達も鬼だぞ。」

貴方「本家の鬼は大丈夫ってこと……？」

大ガマ「そもそもお前鬼じゃねぇだろ！？」

烏天狗「……」

貴方「……烏天狗…、別に貴方のせいじゃ……。そんな顔しないでよ。」

烏天狗「こんな時に何言ってんの……！僕のせいに決まってるじゃん！」

泣きながら烏天狗は訴えた。
私と烏天狗以外は何も知らない。
どういう事だと、みんな不審がっている。

土蜘蛛「説明してくれないか、A。」

貴方「……うん。」

烏天狗「僕が悪いんだ……全部……。」

大ガマ「何か知ってるのか……？」

カルラ「ちゃんと言わなきゃわかんないよ、烏天狗。」

烏天狗「……Aが室町後期に死んでしまったのは、僕を助けたからなんだ。」

貴方「……」

烏天狗「Aは僕を助ける代わりに、敵から赤い液体を飲むように言われて……。それを飲んでしまって……。」

キュウビ「その赤い液体ってもしかして……！」

烏天狗「鬼の血、だと思う。」

大ガマ「お前……！そんなもの飲んだのか！？」

大ガマが私の肩をガッと勢いよく掴んだ。

土蜘蛛「アレがどれだけ危険な物か、お主は分かっておっただろう！？」

土蜘蛛も、平常心を保てていない。

貴方「わかってたよ……。でも……烏天狗を助けるにはアレを飲むしかなかったの……！私は、貴方達みたいに、誰かを守るための技を持ち合わせてないもの！」

大ガマ「馬鹿野郎！」

大ガマの泣いた姿を、私は初めて見た。