君にどう好かれるか考える。ー５ー (ページ26)

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２０４話：今度は私がページ26

ー烏天狗sideー

貴方「烏天狗……。貴方に守りたい人はいる？」

烏天狗「え……？」

急に何を言い出すんだろう。
守りたい人？そんなの……。

貴方「私ね。昔なら危険な事だってわかってまで、誰かを守りたいなんて思わなかった。私はずっと守ってもらう側だったの。」

烏天狗「……」

貴方「でもね、色んな妖怪達と関わるって分かったことがある。妖怪と人間、種族は違えど仲良く出来ること。守りたい気持ちは同じだってこと。誰かを想う事、誰かに想われる事。

みんな、同じなんだって。」

烏天狗「だから……どうしたって言うの……。そんなの綺麗事だよ……。君を喰らおうとしてる奴等だって沢山居るのに、信用しちゃうなんて…。」

貴方「確かにそうかも。でもそうじゃない妖怪もいるって、教えてもらった。紛れもない烏天狗から。」

烏天狗「え……？」

貴方「私を助けるのに、危険をかえりみなかった。カルラのところに行くのも、心配してくれている。私は、凄く嬉しかった。妖怪も人間もきっと仲良くできる。」

そうかもしれない。でも、君は知らないだけだ。妖怪の怖さを。まだ経験していないだけで、きっと僕も……。

貴方「守られるだけなら誰にでも出来るの。でも私はもう、そんな不甲斐ない自分は嫌なの。自分の手で、大切な人達を守りたい。その為なら、多少の危険だって乗り越えられる。」