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１８９話：鬼の襲来 ページ11
怪異の手が宮にまで進行するのは、そう遅くは無かった。
これで三度目の妖怪の襲撃。
私の人間の時代は、こんなに悲惨なものだったのか。
大ガマ「A！烏天狗の所に行ってろ！」
貴方「えっ……？」
土蜘蛛「烏天狗ならば任せられるな。早く行け。ここはもうすぐ『鬼』がやってくるであろう。」
貴方「じゃあ2人も一緒に…！」
大ガマ「俺らは閻魔大王様に、ここで見張りを頼まれてるからな、お前だけが行くんだ。」
貴方「じゃあ私も……」
土蜘蛛「この辺りの邪気は、人間には毒だ。」
貴方「っ……」
2人を見捨てて自分だけ生き延びても意味が無い。
でも、今の私は………
人間の私はあしでまといにしかならない。
貴方「無事でいて。」
大ガマ「お前もな。」
土蜘蛛「ああ、任せろ。」
これが、2人と交わした最後の言葉になるなんて、きっと私は思いもしなかっただろう。
「……『黒い太陽』……。絶対に……許さない…。」
「鬼の血を飲めば……」
「私が……独りになったのは、
私の記憶が消されたのは、
私の大切な＿＿＿＿＿＿を奪ったのはお前だろう。
全部『お前』が悪かったんだ。」
「返せ……返せ、
私の……私の＿＿＿＿！」
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作者名：暁兔 | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月14日 0時
