＊目標 ページ39
A「…下手で悪かったな。」
拗ねたようにフイッと顔を逸らすA。
トン「まぁまぁ、大方あの人に劣等感抱いたとかその辺やろ？」
図星だったのか、彼は心底驚いたような顔でこちらを振り向いた。
A「っは…、ヤバ、トンさんって実は物の怪の類？」
トン「ちゃうわ！！」
A「いいなぁー、俺もそんな悟り能力欲しかった…」
トン「死なないだけで十分チートなんですがそれは」
A「あー、そうそう、それが問題なの！」
トン「…はい？」
いつもは消極的なのに今日はやたら絡んでくるなぁ、と自分と同じくらいの高さの瞳に目を合わせる。
A「…俺って、さ。不死身な以外なんもないんだなぁって。…それに、あの人がみんなの中心で踊ってる時思ったんだ。俺は、あんなには絶対なれないし、かといって、他国のお偉いさん方みたいに対等な関係でいることも出来ない。それが、…それがなんか……」
トン「…悔しい？」
A「ん…。」
トン「ふふっ」
A「っな！わ、笑うことねぇだろ！！」
耳まで真っ赤にしながら怒る彼を見て、素直に可愛いと思ってしまう。
トン「やー、すまんすまん…じゃあ、さ。その分強くなればええやん。」
A「……強く？」
トン「そ。不死身とか関係ないぐらいにめっちゃ強くなって、あの人に恥じない自分になれたなーって思えたら達成。」
Aはその言葉を聞いて少しの間何か考えていたようだが、すぐに、うん、うん、と頷いた。
A「…うん、俺、それ目指すよ。出来るかわかんないけど…。」
トン「出来るよ。わいも応援するし。」
A「…………ありがと。」
そう小さく言って、ふにゃりと笑った彼の顔は赤い。……ん？赤い？
トン「…あの、もしかして、Aさん？貴方ワイン飲みました？」
A「ん〜？いや、透明で苦いのはのんだけど、赤いのはのんでないぜ！」
トン「それ白ワインですねぇ！俺言わんかった？会場の飲みもんは大体酒やから口つけんなって！」
A「だって、のどかわいたんらもん…」
段々眠たげに閉じられる瞼と呂律の回らなくなった言葉に頭を抱えたくなったが、飲んでしまったのなら仕方がない。
トン「歩ける？」
A「わあ、トントンおうじさまみたーい！あはは！…ぉえっ、はきそう…」
トン「ちょっ！トイレまで我慢して！！」
急に顔色を青くしたAを抱え、俺は早足で歩く。外交の勉強はまだちょっと先かもなぁ…と、溜息を吐いた。
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闇音 - UPZはエーミール教授が働いて？いる大学の名前ですよ。エーミール教授が教えているのはパk学です。 (2017年7月27日 23時) (
レス) id: f267177af2 (このIDを非表示/違反報告)
闇音やみぃ(プロフ) - *衣装の夢主さんの会話カッコ名前変換されてません。 (2017年5月28日 17時) (レス) id: efba8b3959 (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - 妖怪波姫さん» わわ、本当ですね…すみません直します！！ (2017年4月29日 19時) (レス) id: f3b38bb195 (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - 気ままな猫丸さん» すみません直させていただきました！ありがとうございます！！ (2017年4月29日 19時) (レス) id: f3b38bb195 (このIDを非表示/違反報告)
妖怪波姫(プロフ) - UPZ大学のZが、Gになっていると思います とても面白いです 更新応援してますd(^_^o) (2017年4月29日 8時) (レス) id: e7428f1fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクヤ x他1人 | 作成日時：2017年3月18日 18時
