ままごと。3

128 ページ30

.


.


.


目元は動かさずに口元だけ動かして

私を見る。

厳つい顔で睨まないで。

目を合わせられなくなる。



「 少し話しただけ。それだけだよ。 」




私が言い終えるのが先なのか後なのか。

すぐさま翔くんは溜息をつくように大きく息を吐いた。





翔 ｢ お前、なんか隠してるだろ。

分かりやすいんだよ。」






うーー。。

何か言葉を口にしたらボロが出そう。

黙ったまま口を一文字。

はぁぁ。変な汗が出てくる。





翔 ｢ 寛太の事でも言われたか？

それが理由で俺を連れ出したのか。 ｣







｢ え？！知ってたの？？ ｣





翔 「 知らないとでも思ったか。 ｣



うん、思ったよ。

だって何ともない素振りだったじゃない。

私は黙って首を縦にコクコク頷いた。






翔 ｢ 先に言っとくけどな。

俺は寛太とあの人が付き合う事に、賛成してない。

寧ろ、反対だ。 」





反対？？？




｢ どうして。

綺麗だし、優しそうだし、何よりいい人じゃない。

誰を好きになるかなんて、自由でしょ。｣




二人とも大人だよ。子供じゃない。

翔くんに恋愛を反対される理由は無いでしょう？


寛太くんを愛しそうに見つめてたんだよ。

きっと大好きなんだと思うのに。


先輩、後輩の関係であっても、翔くんが意見するようなことじゃないよね。



.


.


.

129 翔side→←127

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す