【番外編】大西流星 １ ページ41
「Aちゃんメイク教えて」
彼の一言から始まった。
せーやくんとりちゃくんの隣に楽屋を構え、配慮なのか広い部屋を一人で使わせてくれるのは有難いが、にぎやかな他所と比べ少し寂しく感じていた私は、一人ゴロゴロと時間が過ぎるのを待っていた。
１時間前には用意を終わらせ、音楽を聴いている私の楽屋に、コンコンとノックの音が鳴った。
『はいはーい』そう言って扉を開ければ、見知った顔がそこに居た。最近出来たグループ、なにわ男子に所属する大西流星だ。気まずさが残る彼らと距離を離して居た私は、目を大きく見開いて、直ぐに逸らした。
少しの沈黙が二人の間を通り抜ける。この空気を壊したのは、流星だった。
「Aちゃん、俺にメイク教えて？」
『…え？』
「ずっと言おうと思ってたんやけど、あんまり会う機会なかったから…」
『いや…うん…えっと…』
「やからな？今日一緒のライブ出れてめっちゃ嬉しいん」
『あ、そっか…？』
「で、俺にメイク教えて。メイク道具は全部持ってきた。」
自身の腕に抱えられたポーチを、ズイっと私の目の前に差し出す流星に、戸惑いを隠せない私は口を噤んでしまった。
また、沈黙が通る。
「ごめん。迷惑やったよね…帰ります」
「失礼しました」そう言い私の楽屋を後にする流星を見詰め、扉の前で立ちすくんでいると、「仲良ぅなるチャンスちゃう？」そう隣のから声を掛けてきたりちゃくんが話を続けた。
「お前の気持ちもわかんで？やけど、歩み寄ってきた後輩にその態度はあかんと思うな、俺。気まずいけど、家族やろ？」
『うん…』
「なんやったら俺も一緒に行くし。多分大部屋か、自分の楽屋には居るやろ。」
『うん…』
「…行くん？行かんの？」
『…行く』
「よし。じゃあ行こか。」自分の楽屋から出たりちゃくんが私の手を取り歩きだす。久しぶりの感覚に少し涙が出そうだ。あまりにも、スタッフさんや他の子たちに二度見されるものだから恥ずかしくも有るけど…
「ほら、大部屋着いたで。行ってき」
大部屋の前で背中を押され一歩足を踏み入れば、一斉に視線が向けられる。
後輩たちに挨拶され、引き攣る頬に鞭を打ちながら笑顔で対応しようとしたとき、丈くんが近づいてきた。無言で、口角のあがってない彼を見るのは初めてで、固まってしまった。
其れでも尚、近づいてくる丈くんに疑問符を浮かべる後輩たち。
ついに私の目の前まで来てしまった。
「なぁ、」
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Njg(プロフ) - あおこさん» 全て変更致しました。本当に申し訳ございませんでした。 (2021年10月19日 11時) (
レス) id: 62ccd39c0f (このIDを非表示/違反報告)
Njg(プロフ) - あおこさん» ごめんなさい！！！！！バカが出てました。すぐに修正させて頂きます。 (2021年10月19日 11時) (レス) id: 62ccd39c0f (このIDを非表示/違反報告)
あおこ(プロフ) - 正しくは正門良規だと思うのですが、、、 (2021年10月19日 2時) (レス) @page3 id: 8d319b548e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Njg | 作成日時：2021年9月25日 12時
