No.59 ページ15
「着いたわよ。ここがマフタツ山。」
飛行船に乗って連れてこられた場所はそれはそれは高い山で。常にひゅぅぅぅ…と風が吹いています。
「う〜ん。良い谷だ。ここから飛び降りたら死ねるかなぁ。」
太宰が何時もの調子で谷を覗き込みます。
「死にはしないわよ。深くて流れが早いから落ちたら数十km先の海までノンストップだけど。」
メンチさんが表情一つ変えずに云いました。
「残念。死ねないなら意味が無いね。」
心底残念そうに太宰さんは谷から離れます。
「あ、アンタたち3人はさっきの試験で合格したから取りに行かなくていいわよ。」
「へ?取りに行くって何を_」
「それじゃ、お先に」
敦くんの疑問に答えることなく、メンチさんは谷へと飛び込んでしまいました。
「えーーー!?」
メンチさんの行動に皆、驚きを隠せないようです。
「マフタツ山に生息するクモワシ。その卵を取りに行ったのじゃよ。」
ネテロさん曰く、クモワシは陸の獣から卵を守るため、谷の間に丈夫な糸を張り卵をつるしておくそうで。
「糸に上手く掴まって卵を取り、岩壁をよじ登って戻ってくるっと。この卵で作るゆで卵が試験の課題よ。」
メンチさんが平然と云いました。
「あーよかった」
「こーゆーのを待ってたんだよね」
ゴンくんとキルアくんが楽しそうに笑います。
「よっしゃ行くぜ!」
レオリオさんの掛け声と共に、何人かの受験生が次々と飛び降りていきます。
「残りは?ギブアップ?」
飛び降りず、残った受験生達にメンチさんが声をかけました。残った受験生達には谷へと飛び降りる勇気が無いようです。
「やめるのも勇気じゃ。テストは今年だけじゃないからの。」
ネテロさんが優しく微笑みます。
212人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。はい!ボードの方で仲良くしましょうね!宜しくお願い致します💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» よかったです!これからよろしくお願いします🌸 (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。平気です!ちゃん届いてますし、空欄ではないので大丈夫です!💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» 再度送って見ました!届いてますでしょうか? (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。おけです!ボードの返事お待ちしています。猫ノ栞さん!☺️ (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:猫ノ栞 | 作成日時:2018年12月30日 16時