20:帰ろう。 ページ21
『爆豪、帰ろう』
放課後私は粘土で遊びたいからなどと変に誤魔化して爆豪と萌奈ちゃんが教室に帰ってくるまで待っていた。ちなみに幼稚園児ではありません。
萌奈ちゃんが教室を出てすぐに机に足を乗せる悪い子に私はそう言ったのだ。
爆豪は携帯から目を離して私を見た。
うわっ、目付き悪！
「あ？」
『めつ.........だから帰ろうって。もうすぐつかあと3日で寮になるし。』
爆豪はニヤッと笑うと私の腕を掴んで顔近くまで引き寄せた。
「そんな俺と帰りてぇのかよ？」
爆豪は私を見つめてそう言う。
不覚にも爆豪に心を動かされる。
まつ毛なが、引っこ抜きたい.........。
『だからそう言ってるじゃん、だめなの？帰りたくないの？私は勝己と帰りたいんだよ。』
爆豪は勝己と名前を呼んだ私をびっくりした顔で見た。そして恥ずかしそうに顔を赤く染めた。
「はっ！？」
『まつ.........何赤くなってんの。帰るんでしょ？』
「うっせぇ！！何度も言うんじゃねぇ！！
つかさっきからめつ、だとかまつだとか何言いかけてんだてめぇは！」
そう言って私を抱きしめようとした爆豪にぽんっと、
誰かが手を置いた。
「かっちゃん、ごめんね、待たせて。」
振り返ったとき、いつの間にか萌奈ちゃんが立っている。
「萌奈.........」
「今日寄りたいところがあるんだ、あれ、Aちゃんも一緒だったんだ
"気づかなかったな"」
その強調した言い方に、私は気がついた。
まじか、萌奈ちゃんって、目悪いのかな、
『そ、そっか、視力悪いんだね、でも大丈夫だよ！私の方が悪いし！見てみて、あそこにいる校長先生の顔見えないよ！』
校庭を指さしながらそういった時、
爆豪は私を突き放して萌奈ちゃんの方を向きながらカバンを手に取った。
『え、ちょ、爆豪？』
「わりぃ、帰れねぇわ。」
それだけ言って2人は帰ってしまった。
1人で教室にいるだけなのに、爆豪を待ってる時みたいな空気じゃなくて、寂しい雰囲気が流れていた。
さっきのドキドキはなんだったんだろう。
『あ、はは、勘違いして気持ち悪い私、』
絶対泣かない。
私は歯を食いしばって涙を押えた。
あいつのために泣いてなんかやらない。
絶対泣かない。
大丈夫。
大丈夫。
握りしめたスカートの裾はクシャクシャになっていた。
顔を上げると校門に向かって歩く
2人の姿が目に見える。
なんだ、お似合いじゃん。
私はその場に座り込んだ。
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たら - 小学生の子かっこよすぎ。結婚しよう (2021年8月12日 21時) (
レス) id: 979f7d7a59 (このIDを非表示/違反報告)
れふる(プロフ) - とても素敵な作品で大好きです！！続編待ってます！！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: f89108791d (このIDを非表示/違反報告)
マイ - めちゃ感動した。やばい神すぎる神に改名したまえ (2020年4月9日 10時) (レス) id: d1e84853e0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 本当まじ感動しました！めっちゃキュンキュンする〜！！神作書いてくださって本当にありがとうございます！！ (2020年4月7日 23時) (レス) id: 5ed857011f (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 素敵でした (2020年3月12日 12時) (レス) id: 70df13c73f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日�� | 作成日時：2020年1月8日 23時
