11:そば粉を食べればいいさ。 ページ12
「なーんちゃって！びっくりした？意地悪しちゃってごめんね、」
萌奈ちゃんは私に抱きつくとすぐに離れた。
気づくと痛みは引いている。でも鏡にはちゃんと傷が残っている。
「Aちゃんって呼んでいいかな？私先いくね」
萌奈ちゃんはさっさとトイレから出ていってしまった。
私も早く戻らないと、授業が始まるのに、頭の中に彼女のセリフが蘇る。
『んじゃねぇ、早く行かないと』
キーンコーンカーンコーン
ああ、やらかした。
『あーあ！お腹すいた！』
「そうだな。俺はそばにしよう。」
『そんな蕎麦美味しいの？私、卵かけご飯の方が好きだなー、』
「だいぶ料理の質が落ちたな。うどんとかの麺系かと思ったら生卵かけるだけの料理か。」
『それ言ったらそばだって茹でるだけでしょ。
てか轟くん蕎麦食べすぎて蕎麦アレルギーになりそう
だね。ちなみに私は生卵アレルギーだよ。』
「水成のそれはただの好き嫌いだろ。っていうか卵かけご飯食えないのか。」
私たちは担任に呼び出されてくどくどと長々話しをされてやっと解放された。ご飯だってやっとだ。
梅雨ちゃんたちと美味しい美味しいオムライスを食べるはずだったのに、もう売り切れていた。
くそう。もっと準備しとけや！
嘘です！！
美味しいご飯いつもありがとう！！
『結局私も蕎麦にしちゃった。』
私がプレートを持ってくるとちょうど轟くんも水を持って私へ渡してくれた。
『お、ありがとー！この水、塩水にしてあげようか！』
「どうやってするんだ？」
『空気中の塩分の含まれる水分を集める！』
「なんか、汚そうだな。やめとく。」
そんな小さいこと気にしてるとまた怒られるよ轟くん。
食堂には私たちの他居なくてズズズとそばをすする音が響く。わさびが染みないのは彼女の個性だ。
『それにしても轟くん。こんな一緒にいると仲間だって勘違いされちゃうね。私そば好きじゃないのに。』
「なのに蕎麦食ってるのか。別に俺は勘違いされても構わない。」
そう言って私の残したそばを皿から受けてとって食べてくれる。
「水成はいつも真っ直ぐだから、俺には眩しい。」
轟くん。ごめんね、そんなに残しちゃって、ｳｯってなってるｳｯって。
『そ〜かぁ〜そんなに私の事好きか〜』
「蕎麦みたいに真っ直ぐで好きだ。」
『結局蕎麦かい。蕎麦と恋愛しとけ。』
片付けようと立ち上がった時、
「爆豪と仲直りしろよ。」
そう言って水を飲み干した。
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たら - 小学生の子かっこよすぎ。結婚しよう (2021年8月12日 21時) (
レス) id: 979f7d7a59 (このIDを非表示/違反報告)
れふる(プロフ) - とても素敵な作品で大好きです！！続編待ってます！！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: f89108791d (このIDを非表示/違反報告)
マイ - めちゃ感動した。やばい神すぎる神に改名したまえ (2020年4月9日 10時) (レス) id: d1e84853e0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 本当まじ感動しました！めっちゃキュンキュンする〜！！神作書いてくださって本当にありがとうございます！！ (2020年4月7日 23時) (レス) id: 5ed857011f (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 素敵でした (2020年3月12日 12時) (レス) id: 70df13c73f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日�� | 作成日時：2020年1月8日 23時
