五感 ページ24
コナン[……嗣弥さんさ、撃たれた時何も反応しなかったよね…痛みで顔を歪める事も無かった。]
[痛くないからな。]
沖矢[どうゆう事です?]
[俺には触覚が無いんですよ…感覚そのものが無い、だから熱いのか冷たいのか痛いのかも分からない。]
安室[だからよく包帯やガーゼをされているのですか?]
[まぁ、はい。]
コナン[感覚が無いって事は僕が嗣弥さんに触れても分からないの?]
[あぁ、分からない…コナンの手が冷たいのかもさえ分からない。]
沖矢[…痛みがないと言うのは厄介ですね、怪我をしても分からないんじゃありませんか?]
[血の匂いで分かりますよ…。]
コナン[鼻が効くんだもんね……でも心配だよ。]
俺の手を握って俯いているコナンと心配そうに眉を下げる二人。
[感覚を失ってしまったのはハンデ…視覚や聴覚を失うよりは良かったんだ、結果としてコナン達を悲しませちまったけどな。]
沖矢[ハンデとは?]
[視覚聴覚味覚……それぞれが超人並に長けている…それを踏まえて普通と同じにするにはハンデがいる…それが感覚だったんですよ。]
安室[……確かに椎那さんは強いかもしれない…でも感覚が無くて怪我も自然と増えていくなんて……。]
……これも自分で選んだ道なんだけど、俺はどうとも思っていないのに…何であんたらはそんなに辛そうな顔をするんだ。
[……まぁ、俺は大丈夫ですんで…じゃあ帰ります。]
テーブルにお金を置いて店を出る、俺は走って走って知らない公園に来ていた。
[…はァ……ここ何処だ……。]
?[お、先客が居たか…。]
後ろから声がして振り向くとそこには死んでいるはずの諸伏景光が居た。
[……邪魔だったら俺は帰るぞ?]
諸伏[あ、いや邪魔とかじゃなくて此処に人が居るの珍しくて……。]
[そうか……。]
ベンチに腰掛けると隣に諸伏も座ってきた。
諸伏[俺は緑川唯、あんたは?]
[椎那、椎那嗣弥。]
諸伏[へぇー……嗣弥って珍しいな!]
[……A。]
諸伏[え?]
[Aって名前の方が良いか?]
諸伏[A……もしかして嗣弥って偽名か?]
[……どうだろうな…でもどちらも俺に変わりはねェよ。]
諸伏[どっちが本物のお前なんだー?]
[あんたも……あんたのお友達もどれが本物だろうな?]
諸伏[……どう言う事だ?]
[諸伏。]
諸伏[!?]
[って言う刑事さんと唯さん、似てるよな。]
俺はスっと立ち上がり唯さんに手を振って歩き出す。
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ライア@Liar_onlooker - 終わり!?終わり、ですか!?…そうですか……………。 (2021年2月16日 23時) (レス) id: 0b6d81382b (このIDを非表示/違反報告)
エイト(プロフ) - 面白いです!これからも頑張ってください( *´艸`) (2019年11月11日 18時) (レス) id: 24330c091d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shell | 作成日時:2019年4月10日 23時