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｢………ヌナ｣
『グクおはよう。ちゃんと眠れたみたいでヌナ安心した』
｢うん。ありがとう｣
｢僕ヌナがいてくれて本当に良かった｣
『それは良かった。辛い時はいつでもおいで。』
彼はとても律儀な子だ。
電話をかけてきた次の日は、
決まって私の元にありがとうと伝えに来る。
ふにゃりと笑う顔を見れば眠気なんか吹っ飛んじゃう。
彼の笑顔は陽だまりみたいだ。
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｢ねぇヌナ相談があるんだけどさ｣
『？ジミンどうしたの？』
｢今度彼女と22日記念日なの。だからヌナにアドバイス貰いたくてさ｣
『、22日記念日…なんだ？』
『ジミン彼女いたんだ、』
でもいつも。
その笑顔を貰った後は、
必ず悲しい事が起こってしまう。
陽だまりの笑顔を吹き飛ばす嵐が私の元に訪れる。
温まった心を凍らせる雨が降り注ぐ。
ジミン、彼に与えられる傷が増える。
｢あれ言ってなかったっけ？笑｣
｢僕に好きな人がいたのは知ってるでしょ？｣
｢この間告白してる付き合うことになったんだ！｣
『そ、うなんだ』
『おめでとうジミン。笑』
｢ありがとうヌナ！｣
｢それでね、｣
この時間が私は本当に嫌い。
私を見ながら違う女の子を見てる彼を間近で見るのは耐えられない。
辛い苦しい惨めだ。
だからいつも
私は心が凍死してしまう前に、
あの陽だまりの笑顔を思い出す。
｢ヌナ｣
ふにゃりと笑う顔を見れば暖かくなるから。
グクが私を必要とするように、
私もグクを必要としている。
私達はお互いが『必要不可欠』
歪な関係で出来ている。
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作者名：ふとんふ | 作成日時：2019年2月12日 23時
