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あの日の事がまるで、なかったかのように


昴さんはあれから

以前と何も変わらないように私に接してきた。





「Aさん、今日は外に出られるんですよね?」


「あ、はい...」




私も彼と鏡対応。

彼はコーヒーが入ったマグカップを私の前に差し出してくれると、彼はリビングを出ようとした。





「僕も今日は旧友との約束があるので
 もう少しで家を出ますね」



「.......それって、赤井さんですか?」





部屋を出ようとする昴さんを引き留めるように
あっと声を上げた。


すると昴さんは足を止め、振り返る。
いつものポーカーフェイスで。



「......気になります?彼の事が」



「....いや、この前のお礼を言いたくて...」



「あー、あの時の...」



昴さんは顎にその長い指を2本添えて
何か考えたあと




「夜、彼にここへ来るように言っておきましょう
 僕は残念ながら今日会うのは彼ではないので
 ご一緒できませんが」



「本当ですか!?」



思わず食いついてしまう私に、昴さんは小さく上品に笑った。




「えぇ、Aさんは夕方ぐらいに帰られるんですよね?」



「そうですね」





今日は蘭ちゃんと園子ちゃんとショッピングに行く。




「ではまた後ほど」


「はい!!」








赤井さんと2人か....そっちの方が良いかも。

だってあの2人に挟まれるなんて
なんかよくわからない罪悪感に駆られる事になりそうで。


ゾッとするような、それもそれで幸せ空間になってしまうような.....



そんな事を思えば、私はしばらくして両頬を強く叩いた。




(私の二股女!馬鹿!)












.


.



「ねぇ、夜ご飯でも食べてくー?」


「あ、良いね
 ポアロとかどう?」


「....ごめん、わたし
 用事があって...」



申し訳なさそうな顔をして手を縦に顔の前に置けば、
園子が何故かニヤニヤと笑みを浮かべている。



「もしかして、男?」


「.....さぁね」




違うわ!とも言えないし
だけども園子がニヤつくようなそんな感じでもない。




「じゃ、今日はありがとう」




私は園子からのそのあとの尋問を予想し
逃げるようにその場から立ち去った。





1人デパートのエスカレーターで
私は携帯を手に取る。


お相手は昴さんだ。


赤井さんが来るならせめて彼の好きな飲み物食べ物を買っていこう、と


数回コールが鳴ると、昴さんが出た。






そして何故か、彼はやけに眠たそうな声だった。

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設定タグ:沖矢昴 , 名探偵コナン , 赤井秀一   
作品ジャンル:アニメ
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よんたん(プロフ) - 悠希さん» 有難うございます❤︎頑張れます🥹励みです🥹🍀 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - しまさん» 赤井しゃん...❤︎笑 有難うございます🥹 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - ダイアナさん» 嬉しい...有難うございます😭 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - アンさん» 頑張れます🍀ありがとうございます❤︎ (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - さくら(ふぶきち)さん» ありがとうございます❤️ (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よんたん | 作成日時:2023年5月2日 1時

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