同居人が顔面の良さと色気爆走させてる【赤井秀一】 (ページ26)

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私をソファに座らせると
赤井さんは何故か手慣れた手つきでコーヒーとココアを取り出すと、それをマグカップに注いだ。

そしてそれをテーブルに置くと彼は私の前ではなく隣に腰を下ろした。

「体調が優れない時にカフェインはNG
　キミはこれを飲むんだ」

「あ、すみません
　逆に気を遣わせてしまって」

「.....キミは本当に謝ってばかりだな」

少し呆れたように言う彼。

「さっきも言ったが
　もっと堂々とした方が良い」

「....あ、はい...」

なんでか説教される。
今日会ったばかりだと言うのに
彼はまるで私の事を見透かしたかのように話す。

なんとなく気まずい気持ちになりながらも
彼の入れてくれたココアを喉に入れると

(.....あったかい...)

ホッと息をつくとは、この事。

暫くその甘くて温かいココアを飲みながらリラックスしていると...徐々に眠気が襲ってきた。

「........んぅ...なんか...ねむ、い」

目を擦りながらフワフワとする意識と戦っていると

赤井さんの大きな手が私の頭に伸びて来る。

「後の事は俺に任せろ」

そのまま私の頭を撫でるその手はとても優しくて

甘くて、良い匂いで

彼のその優しい笑みを意識が朦朧とする中眺めていると

私はいつの間にか眠ってしまった。

「おやすみ、姫」

そのあと赤井さんの肩に頭を預けて眠ってしまった私の頬に

彼は手を添え

瞼を優しく親指で撫でていた。

そして、その時の彼の表情が

これまでにないほど優しい笑顔を

愛しさが込められたようなそんな表情で

見ていたなんて事は、

私は知る由もない。

コナン side

「A姉ちゃんに赤井さんの姿を見られた？！」

〈あぁ、彼女には悪いが睡眠薬を含んだ飲み物を飲ませて、今はぐっすり眠ってもらってるよ〉

学校帰り、赤井さんから電話があった。

〈今沖矢昴の姿へと変装をし終わった所だ
　少々手荒な真似をしてしまったが、あのままでは
　沖矢昴の帰りが妙に遅いと、不審に思われる恐れがあってな〉

(まぁ確かに...昴さんが帰るまで一緒に居てくれなんて
無理がありすぎるもんな...)

〈それとボウヤ、もう一つトラブルが起きていてな〉

「どうしたの？」

.

.

.

「.......なるほど
　そこで僕が必要ってわけだね」

〈あぁ。協力してくれないか、ボウヤ」

「勿論だよ」