同居人が顔面の良さと色気爆走させてる【赤井秀一】 (ページ17)

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「....ん？なんだ今の走り抜ける音は...」

何かに追われてるのかとでも言うほどの走音を聞いて、彼は廊下の階段の方に目を向けた。

暫く耳を澄ます彼。
そのうるさい走音は階段を駆け上がっていくと
途中でガタン！！ガタガタ！ゴト！と
鈍い騒音が聞こえてきたので

さすがに彼は心配をし始める。

「....まさか、そんなに怒っているのか...？」

Aが怒って何か物でも投げつけているのではないかと勘違いした彼は

恐る恐る彼女の自室へと向かった。

「.......痛い....こけた...」

階段を駆け登っている途中、最後の一段でずっこけてしまった。

強く打ち付けた膝を撫でながら、とにかく早く服を着なきゃと下着を身につける。

「えーっと....スウェット....」

部屋着を出す為クローゼットを漁っていると

ーーーーーコンコンッ

まさかの部屋のノック音が鳴った。

それに即座に反応する事ができず

「あっ....！待って...！」と、言いかけた頃には

もうその扉は開かれてしまっていた。

「先程の事だが少し冗談がすぎたみたいですね...
申し訳ございま...................................
.............。す、すみません、」

そう言って昴さんはドアを静かに閉めた。

.......最悪だ。

今日という日はなんていう日なの....。

次の日の朝、いつも豪華なのに
そのいつもより数倍上回る豪華な朝食がダイニングテーブルの上に並べられていた。

「昨日は色々と申し訳ない事をしたと思ったので
　せめてもの気持ちです」

いつもより早起きして私のためにせっせと作ってくれたんだなと思うと、愛しい気持ちになってしまった。

結局そのとろける程美味しい朝食と
彼の珍しく気まずそうな...申し訳なさが込められた、けれどもその甘い笑顔に

私は胸を温められる。

私って....チョロい。

「あの、安室さんの事は誤解ですからね本当に、まじですからね！信じてくださいね！」

「....えぇ、わかりました」

なんとか誤解も解けて良かったです！