ポニーテール虚空蔵 その後のお話 ページ17
ドタドタと足音を立てながら虚空蔵が長屋の廊下を早足に進む
妖怪達が何事だ、と各々の部屋の扉から顔を覗かす
だが虚空蔵の異様な殺気と髪型にギョッと目を見張り、誰も声を掛けようとしなかった
それもそのはず、虚空蔵の髪型はいつものポニーテールではなくツインテールに変わっており、その顔は林檎のように赤くなっていた
虚空蔵はアマビエの部屋の前に来るとドアが粉砕されそうな勢いで開け、第一声から怒鳴る
虚空蔵「アマビエぇぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!」
部屋でファッション雑誌を読んでいたアマビエは長屋全体を震わす怒号に飛び上がった
アマビエ「ぎゃああああっ!?
ななななっ、なんだい急にっ!?」
虚空蔵「お前やろ、この髪型にしたんわぁ!!!」
ビシッと虚空蔵は自身の頭を飾るツインテールを指さす
それを見たアマビエは胸を張ってドヤ顔になった
アマビエ「どうだい?なかなか上出来だと思うんだよね!」
虚空蔵「ウチが聞いてんのはそれとちゃうわっ!!!
なんでこんななってんやって話や!!!」
予想外に怒鳴られたアマビエはカッとなって言い返す
アマビエ「アンタはいつもポニーテールだし、折角のロングが勿体ないからアタイが有効活用してあげようと思ったのさ!」
虚空蔵「だったらせめて一言言うてからにしろや!!わざわざ寝込みを狙うんやない!!」
アマビエ「どのみちアンタは嫌がるからだよっ!!」
終わりのない言い合いに、近くまで見に来た妖怪達もハラハラし出す
そこへ騒ぎを聞きつけた砂かけがやってきた
砂かけ「なんの騒ぎじゃ?」
呼子「おばば!実は…」
砂かけに事の発端を話す呼子
話を聞き終えた砂かけは溜息をついた
砂かけ「やれやれ、しょうがないのぉ…」
そしてアマビエの部屋に入っていく
砂かけ「こら、お前達!」
虚空蔵「ばっちゃん?」
アマビエ「おばば?」
言い合っていた二人だが、おばばが来ると声を揃えて静かになった
砂かけ「全く…
虚空蔵!たかが髪型ぐらいで騒ぐんじゃない!恥ずかしいと思わんのか!」
虚空蔵「…はい」
砂かけ「アマビエも!もっと相手がどう思うか考えるんじゃ!」
アマビエ「…はぁい」
砂かけ「ほら、お互い謝れ」
砂かけが促すと二人は頭を下げる
虚空蔵「すまん、言い過ぎた」
アマビエ「アタイもごめんよ…」
無事解決したと分かると、妖怪達も胸をなで下ろした
……数日後、髪型の変わった虚空蔵とアマビエの追いかけっこが横丁で目撃されるまでは
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サヤノ - 今年も元気でいて、慌てず、落ち着いて頑張って書いて下さい。 (2020年3月23日 6時) (レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - ですねぇ〜、令和おめでとうございます! 改めて今年もよろしくお願いします。 (2019年5月4日 13時) (レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
スムージー(プロフ) - サヤノさん» こちらではお久しぶりですねぇ〜。ホントですよ、この前まで夏休みだったのにあっという間にハロウィンだァ( ˘ω˘ ) や、そういうのは受け付けてないっす (2018年9月13日 11時) (レス) id: 38ff2024a2 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - スムージーさんお久しぶりです〜、ハロウィンデーまで刻々と近づいていますよ…それとドラキュラ三世という美形の吸血鬼さんが羽叶さんを押し倒して吸血シーンという吸血鬼に吸われても快感へ誘うとか正直慣れてます。 (2018年9月13日 11時) (レス) id: 41b29e3ed5 (このIDを非表示/違反報告)
スムージー(プロフ) - 松明丸事件の時は大変でしたねぇ…子ぬりかべと(名前)ちゃんが危うく、のところだったんですが最後は鬼太郎の指鉄砲とちゃんちゃんこで無事で済みましたのでセーフですセーフ(o´Д`) (2018年8月13日 17時) (レス) id: 38ff2024a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スムージー | 作成日時:2017年3月3日 22時