4話 ページ9
急にぐらぐらして視界が遮られた。
あれ…なんでだ…ろ……う…
「…A…ちゃ…ん…!?」
太宰さんが驚いてる…
あ…だめだ瞼を開けない。
私は走馬灯のようにゆっくり感じながら意識を飛ばした…
着いた先は…暗い所だ。
薄気味悪くて仕方ない。
「…A…君は過去にもう一つ大事なことを忘れてる」
『…へ?あなたは…カミサマ?』
「うん。今は君の意識の中にいる。君は過去にもう一つ大事なことを自分の都合のいいよう書き換えて記憶を消してる」
『っ…いいじゃない!それを思い出したところで何になるわけ…確かに大事なことを忘れているかもしれない。けど都合のいいように書き換えて何が悪い。』
なんで…なんでそれを…いや…私は悪くない…
知らない…知らない…"あのこと"は私だけしか知らない。
一部始終しか思い出せない記憶がある
私だって思い出したい!でも思い出すたびにノイズが入って頭痛がじゃまする
私が私にこれ以上は知らない方がいいって…
私が安全でいるために
_消しただけだもの
「……君…本当は憶えてるんじゃない?最後の都合のいいように書き換えて何が悪いって言っているところからして、君は記憶を消した記憶があるとみた」
『…でも本当に何になるわけ』
「その記憶は君にとってもこれからの君の人生においてとても大事な記憶なんだ。
どうか思い出して欲しい」
あぁうるさいな。もう…
『だったらカミサマが私に教えてくれればいいじゃないの?』
「それはダメなんだ…君の運命を今ここで左右してはいけない」
何を言ってるのかわからない…
「じゃあね」
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作者名:夜桜 | 作成日時:2018年4月17日 19時