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第38話 敗北を知る男 ページ40

「おいA」

「なに?悟」



真琴が高専に来た後から悟には名前を呼ばれ始めた。その悟に呼ばれ顔を上げると仏頂面をした悟が仁王立ちしていた。



「今日の組手、お前が相手な」

「…?」


何時もは夏油としかやっていない。
悟は無下限呪術を持っているから余り体術を真剣に取り組むことは無いが、それでも五条家の跡取り─ある程度は心得ている。
まだまだ詰めが甘い夏油に比べると強い。



「いきなり何故?」

「…き、……たんだよ」

「?もう少しハッキリ言って?」

「昨日!傑に!負けたんだよ!!」

「…はぁ」


気の抜けた返事を返すとますます真っ白の顔を紅くさせ怒るが私からすればそんな事思うんだと関心すらさせられる。
そもそも、夏油は弱くない。そりゃあ、弱いと以前言ったが格闘技が得意なようだし動きも熟れている。ただ、彼が私よりも弱い理由として実践での経験値と容赦をするからだ。私は常に相手を殺すつもりでやるが夏油は相手を倒すつもりでやっていた為、無意識的に手加減してしまうのだ。最近、漸くそのリミッターを外せるようになってきたのだろう。だから悟が勝てなくなった。


「…お前が一番強いだろ体術だけなら!な!」

「まぁ、そうね…?」


今の所の実力では、だけれど。
その言葉は飲み込んだ。
また何か言われそうだったからだ。




「今日は五条とやんの?」

「そうみたい。

現段階では私の方が強いからね一応」


練習相手にはなると思うわと硝子の口元の煙草を抜き取り火を消した。
悟に睨みつけられたが何事も無かったかのように振る舞う私に硝子は何も言わなかった。

第39話 彼が背負うもの→←第37話 どうか名前で呼んで



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設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑   
作品ジャンル:アニメ
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卯月@スイ(プロフ) - ナッツさん» コメントありがとうございます!!がんばりますね! (2021年1月20日 7時) (レス) id: 6ffd6a43ea (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - ニヤニヤしながら見てしまいました(^^)更新楽しみにしていますっ! (2021年1月19日 22時) (レス) id: 528660073f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas  
作成日時:2021年1月14日 15時

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