あの日聞いてしまったこと ページ30
あの日私は妊娠した事を知って左馬刻の元へ駆け付けたの
その時偶然簓くんとの会話を聞いた
「…キミが子供なんか欲しくないと簓くんに言ったのを聞いてしまったの」
左「…聞いてたんか」
「たまたまよ、キミに子供が出来たことを伝えに行った時…たまたま」
あの時の事は本当によく覚えている
『…ふふっ、左馬刻どんな顔するかしら？…あっ、左馬──』
簓『もし子供が出来たらどないする？』
左『出来ねぇよ、俺様に出来る訳ねぇだろ』
簓『もしもやもしも』
左『…Aがいたとしても同じことするだろうな…まぁ、そもそもガキなんて要らねぇよ、Aがいりゃそれでいい』
『…ｯ！！』
そこまで聞いて何も言わずに引き返した一人の家であの日私は涙を流した
左馬刻の言葉にかもしれない
だが左馬刻がそう思っていたことを察せなかった愚かな私自身に嫌気がさしたのかもしれない
「…「同じ事をする気がして怖い」だなんて言うキミに…変わりゆく世界の中で目の前の事で一杯一杯だったキミの前で一体どう言えばよかったの」
左「それでも言ってくれりゃ良かったじゃねぇか」
「ほとんど私に会いに来なかったのに？」
左「それは…」
「責めてるわけじゃないのよ？
あの時の世界情勢は酷いものだった
左馬刻が手一杯になるのも無理はないわ。
あの状況下で父親になるって言っていたら左馬刻は混乱してどうなっていたか分かったものじゃないでしょう？」
あの時も今も俺は俺が父親であることを受け入れられていない
左「…」
「私にはあの時のキミに「父親」になるんだと言う勇気がなかった」
Aは自虐的に笑った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 721人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
卯月@スイ(プロフ) - 羅霧さん» そうですか！ありがとうございます！楽しみにしていますね！ (2020年12月25日 18時) (
レス) id: 6ffd6a43ea (このIDを非表示/違反報告)
羅霧 - ありがとうございます！見せるのは良いですよ！ (2020年12月25日 15時) (レス) id: 9b4203012a (このIDを非表示/違反報告)
卯月@スイ(プロフ) - 羅霧さん» はい！構いませんよ！羅霧さんが良ければ完成致しましたら見せてくれませんか？ (2020年12月24日 21時) (レス) id: 6ffd6a43ea (このIDを非表示/違反報告)
羅霧 - ネットにはあげないですが、おうちでスイさんの書いた、小説を漫画で描いてみていいですか？ (2020年12月24日 15時) (レス) id: 9b4203012a (このIDを非表示/違反報告)
卯月@スイ(プロフ) - 羅霧さん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！とても励みになります！ (2020年12月23日 22時) (レス) id: 6ffd6a43ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：卯月@スイ | 作者ホームページ：http://weareasas
作成日時：2019年4月25日 22時
