乙骨憂太【ドS】説

その15 羞恥 ページ16

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目を開くとうっすらと入る光。それと、珈琲と、苦い煙草の香り。


『……家入さん？』

「おぉ。目が覚めたかA。おはよう」

『おはようございます…どうやって来ました？私』

「ん？あ〜………乙骨に姫抱きで」

『あぁ、憂太が………姫、抱き……で？』

「そう」

『………ソッカァ』



憂太さん意外と力があったんですね。呪霊を祓ってからの記憶が曖昧で、あの後どうやって帰ったのか、どのくらい寝てたのかが全く分からない。

寝てた時間はそう言えば聞いてなかったか。



『あの、家入さん…私どのくらい寝てました？』

「貧血だったし、1日半くらいだよ。担いできた乙骨も血塗れで2人とも死んだと思ったけどな」

『縁起でもないこと言わないでください…』

「あぁ…そう言えば寝てる間乙骨が何度も尋ねてきたぞ。
来る度にAの顔覗き込んでは目が覚めたか確認して名前呼んで…そんで起きてないって分かったら椅子に座り込んで手を握」

『あーーーーっ！もういいです！！！！
羞恥心がすごい……穴があったら入りたい………』

「そういやさっき五条が開けた穴がそこに」

『そういう事じゃありません！ちょっと1人にしてください！！！』



そう言うと家入さんは参ったと言ったような顔をして、肩を竦めながら出ていった。そしてなんで悟は穴開けてんだ？加減が馬鹿だからか？？そっか。


暫く布団に潜って先程の話を考えないように目を瞑った。
起きたてなのといきなりテンションを上げられたからか、私はまた眠りについた。

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