部のお姫様的ヒロインを助けてしまった件【HQ】

16話 かんちがい。 ページ18

Aside



よく考えてみたら初対面の女にどう思っているか聞くだなんて普通に考えたらありえない。


あるとしたらそれは








──相手に、その人への敵意があるかを知りたい時だけだ。



そう考えたら案外スっと話がわかってきた。



元々影山は桃ちゃんと仲が良かった、それで桃ちゃんから女の子に意地悪されているという相談を受けていた。


もちろんそれは私のことじゃない。


……と、思う。



まぁ、そんで私が青葉城西、しかも桃ちゃんのことを知っていて、なおかつ桃ちゃんのことをマネージャーということぐらいしか知らなそうなだった。


それで怪しいと、そう思ったんだろう。


んでとりあえずどう思ってるかを聞いたら案の定私が友達には向いてないかも、とかいう勘違いされる様なこと言ったから、影山は私が桃ちゃんに意地悪したって思ったんだ。



多分。



今更気づいても割と遅い。だってもう襟を掴まれて身動きも取れない


影山は堪忍袋の緒が切れた、とでも言うような様子で、まともに話を聞いてくれる様子じゃない。



日向も日向でアワアワしてて少なくとも今すぐ助けてくれはしなそうだった。



だって日向も私が悪口ともとれる様なことを言ったところを聞いていた。

だから止めるべきか悩んでるんだろうな〜。



優しいな、そう思った。



多分ちょっとしか話したことがない様な子でも悪口紛いのことを言われて黙ってられないんだろうな…



多分私だったらなんとも思わない。もちろん私だけじゃなく大半の人間が。



影山は相変わらず怒っていて、何か怒鳴っている…？



私が考え事してて、話を聞いていないのがもっと怒るスパイスになっているようだった。



影山の右手が宙に舞い、私に向かって近ずいて来るのが分かった。



あ、これ本当の本当にやばい。



あと数ミリで私の顔面到達ってところで、私の視界から影山が飛んでった。



それはあまりにあっけなく、そして一瞬の出来事で、理解するのに時間がかかった。






夢『……っえ？』

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