93. ことば ページ43
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「…怖いんですけど。オッパ、こんな女が好きだったんだ…何だかがっかり。年下の私に遊ばれて散々泣かされておいて次に選んだ女がこれって、なんのギャグ？」
確かに笑われても仕方ない。
以上！とか言って、自分で最後の最後、全てを台無しにした。
でも、今の私にはボラムちゃんを言い負かすことじゃなくて、これが本心だっていうことをジョンウに100パーセント伝えることの方が大切だった。
ボラムちゃんの奥にいるジョンウに話すみたいに。目の前のジョンウに、本当だってことが届くように。
それでいい。ジョンウは多分、全部分かってくれる。
「…なんかもういいわ、こんな最悪な男にムキになった私が馬鹿だった。帰る」
小さなバッグを持ったボラムちゃんが立ち上がる。
ふと時計を見ると、ボラムちゃんが来たのは朝だったのに時刻はもうお昼に近くなっていた。
「バイバイ、二度と来ないでね〜」
見送りもせずにジョンウが背中を向けたままそう言って、ボラムちゃんはガチャン！と乱暴に音を立てて帰っていった。
「つ、疲れた…」
1人でフラフラと寝室に戻る。
ちょっと無理、一回寝たい。
ずっとかけっぱなしだったジョンウのメガネをベッドサイドに置いて布団に潜り込むと、すぐにジョンウが私の横に滑り込んできた。
「モモ〜」
「んん、なに」
「やっぱ俺にはモモしかいないよ〜」
「そうだね」
「モモは〜？モモはどうなの？」
「私もだよ」
「かわいくね〜…そんなところもだーいすき」
ジョンウは、私が言わなくても私の心を読み取って、好きでいることをちゃんと分かってくれてるみたいだけど。
もう一回。一回じゃ済まない。何度でも、言葉にしなくちゃ伝わらない。
私にくっついていたのを押し離してまっすぐジョンウの目を見ると、彼は笑っている。
「わたしはね、あなたのことが心から好きだよ。言葉で伝わる、その何倍も好き。」
「…」
「ジョンウが考えてるよりも私はジョンウに夢中だし、これからも、…うーん、なんかプロポーズみたいになっちゃうけど…おばあちゃんになっても、できたら一緒にいたい」
そう言って、わたしからジョンウにそっとキスをしてみる。
ジョンウは、ぽろ、と涙をこぼした。
「モモのせいだ…」
「何で泣くの〜」
私が笑って彼の目元を親指で拭うと、ジョンウは突然思いついたみたいに私を力いっぱい抱きしめて、泣きながら何度も私に唇を重ねた。
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もゆ - 神作品の記念すべき400票目の投票をさせていただきました…！2作品分？一気に読んだのですがもう、他ペンの私から見てもジョンウってこういうあったかい人やんね〜っていう謎の共感?!というか人柄が綺麗に表現されてて感動しました！ありがとうございました！！ (2021年5月21日 0時) (
レス) id: a156f1d191 (このIDを非表示/違反報告)
Sar - やっぱり天才です(涙) (2021年5月10日 16時) (レス) id: 3eb67c9a03 (このIDを非表示/違反報告)
peko(プロフ) - はじめまして！面白くて一気読みしてしまいました！(笑)結末まで可愛いのがさすがキムジョンウ！ってなりました！！キュンキュンもありモヤモヤもあり…でもキュンキュンさせてくれる素敵なお話でした！どうか結婚まで…と続編を希望してます！笑笑 (2021年4月29日 21時) (レス) id: a8c9f227dd (このIDを非表示/違反報告)
ハリ(プロフ) - ろんさん» ろんさまお返事遅くなって申し訳ありません(TT) その一言が頂けたことが最高にうれしいです…楽しんで頂けたなら本当に良かったです。読んでくださってありがとうございました(TT) (2021年4月21日 21時) (レス) id: 86d42c940d (このIDを非表示/違反報告)
ろん - 凄いきゅんきゅんしました（しあわせ） (2021年4月9日 20時) (レス) id: 687bfe2f8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハリ
| 作成日時：2020年12月18日 12時
