76. ピンチヒッター ページ26
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彼はいつも、苦しいときに現れる。
「よ！昨日ちゃんと寝た？」
「…おはよう」
エレベーターを待っていた私の横にスッと並んできたのは、やっぱり。
「え、なんでそんな目腫れてんの？殴られた？」
「ほっといて」
「心配で言ってんのに！冷えたスプーン目に当てると良いって母ちゃんが」
「どうやってスプーンだけ冷やして持ち歩くの…」
「そうじゃん、モモ天才！」
「…」
「いやでもこんなに寒いんだから持って歩けば冷えるだろ！…やべ俺の方が天才」
シューシーと話してると、完全に向こうのペースに持っていかれてしまう。
はあ、とため息をつくと、そんな私を彼はふふんと鼻で笑った。
「ま、なんかあるなら聞くから！」
「…ありがとう」
「俺たちもう親友！」
がしっと肩を組まれた衝撃でびっくりしていたら、シューシーは「来た」とだけつぶやいて私をそのまま連れてエレベーターに乗り込んだ。
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仕事を始めても後ろを向けない。
ジョンウと目が合ってしまったらどうしようって怖いし、ボラムちゃんなんて同じ空気吸ってるのも気まずい。
めんどくさい女の自覚はありつつも、失恋で心はズタボロ。
親友から始めたのがよくなかったのかな。
恋のドキドキとか、あんまり経験しないで付き合っちゃったから。
私じゃ物足りなかったのかも。
付き合ってからのジョンウは本当に甘々タルゴナジョンウって感じだったけど、
私は愛情表現あんまりしなかったし。
考えれば考えるほど自分の良くなかったところが思い浮かんでしまって、そんなことしたって仕方ないのに
考えて、落ち込んで、泣きそうになっての繰り返し。
仕事しているふりでパソコンに向き合ってたらあっという間にお昼になって、声を掛けてくれたのはやっぱりシューシー。
「モモ、お昼行く？」
「うん…」
この状況なのに、男の人と2人でお昼なんて行って良いのかな。
私があまり乗り気じゃない顔をしていたら、
「社食なら疑われない？じゃあ社食にしよ」
「…」
優しいな、シューシー。
お兄ちゃんみたいで、私の面倒を見てくれる。
2人で社食に向かい、ご飯を受け取って端っこの席で向き合って座る。
私が何も言い出さないで無言で箸をすすめていたら、痺れを切らしたシューシーが唐突に話しだした。
「モモさあ！」
「ん？」
「キムジョンウと付き合ってんの？」
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もゆ - 神作品の記念すべき400票目の投票をさせていただきました…！2作品分？一気に読んだのですがもう、他ペンの私から見てもジョンウってこういうあったかい人やんね〜っていう謎の共感?!というか人柄が綺麗に表現されてて感動しました！ありがとうございました！！ (2021年5月21日 0時) (
レス) id: a156f1d191 (このIDを非表示/違反報告)
Sar - やっぱり天才です(涙) (2021年5月10日 16時) (レス) id: 3eb67c9a03 (このIDを非表示/違反報告)
peko(プロフ) - はじめまして！面白くて一気読みしてしまいました！(笑)結末まで可愛いのがさすがキムジョンウ！ってなりました！！キュンキュンもありモヤモヤもあり…でもキュンキュンさせてくれる素敵なお話でした！どうか結婚まで…と続編を希望してます！笑笑 (2021年4月29日 21時) (レス) id: a8c9f227dd (このIDを非表示/違反報告)
ハリ(プロフ) - ろんさん» ろんさまお返事遅くなって申し訳ありません(TT) その一言が頂けたことが最高にうれしいです…楽しんで頂けたなら本当に良かったです。読んでくださってありがとうございました(TT) (2021年4月21日 21時) (レス) id: 86d42c940d (このIDを非表示/違反報告)
ろん - 凄いきゅんきゅんしました（しあわせ） (2021年4月9日 20時) (レス) id: 687bfe2f8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハリ
| 作成日時：2020年12月18日 12時
