71. すれ違う ページ21
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「…モモさん？なんでここに」
息が上がるような感覚。
なんでここにって、それを言いたいのはこっちだよ。
ボラムちゃんをじっと見つめては、言いたいことがあるのに言えずに黙り込んでしまう。
こういうとき、普通の人だったらどうしてるんだろう。
ああ、普通の人にはこんな状況起きないかあ。
やけに冷静な私。
対してボラムちゃんは私とジョンウが付き合ってる確信があったからか、ああやっぱりな、みたいな顔してる。
ジョンウの顔は怖くて見られないけど、多分真顔。
ジョンウはいつも、どんな時でも感情に素直。
楽しいときは楽しい顔をして、苦しいときとか辛いときも、それはそれで素直に表現できる。
私の視界は今カメラみたいにボラムちゃんにピントが合っているから、ジョンウの表情までは読み取れないけれど。
「…」
「…モモさん、もしかして、ジョンウオッパと」
そうだよ、私が、ジョンウの彼女だったんだよ。
何かがプツン、と切れた。
ジョンウだって私みたいな普通な女より、可愛くてちょっと色気のある、そんな女の子がいいに決まってる。
今まで、わたしはつなぎだったんだ。
夢にも思わなかった。
でもきっとジョンウはとっても素敵な人だから、神さまが私には釣り合わない！って思ったんだろうな。
たしかに。今までよく堂々とジョンウの彼女でいられたなあ、私。
そう思ったら清々しく思えてしまって、思わず笑ってしまった。
「あ、いや、実は私の家、ジョンウの家の隣なんだよね」
「…」
「隠してたつもりはないんだけど、言ってなくて誤解させてたらごめんね」
「…」
「2人とも、こんな外にいて風邪引かないように気をつけてね」
「…モモ」
「じゃあ、おやすみなさい」
強がったって辛いものは辛い。
こぼれそうな涙を必死にこらえて下を向いて2人の間を割る。
ジョンウは、私を追いかけようとしたら腕をボラムちゃんが握ったみたいで、私の後ろを数歩着いてきただけでそのまま止まった。
「モモ…モモ！」
呼ばれてるような気がするけど、振り返ったら泣いてしまう。
泣くだけで済めばいいけど、ビンタとかしちゃいそうで怖い。一旦1人になりたい。
必死で鍵を鞄から取り出して、震える手で鍵穴に差し込む。
開いて、早く開いて。
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もゆ - 神作品の記念すべき400票目の投票をさせていただきました…！2作品分？一気に読んだのですがもう、他ペンの私から見てもジョンウってこういうあったかい人やんね〜っていう謎の共感?!というか人柄が綺麗に表現されてて感動しました！ありがとうございました！！ (2021年5月21日 0時) (
レス) id: a156f1d191 (このIDを非表示/違反報告)
Sar - やっぱり天才です(涙) (2021年5月10日 16時) (レス) id: 3eb67c9a03 (このIDを非表示/違反報告)
peko(プロフ) - はじめまして！面白くて一気読みしてしまいました！(笑)結末まで可愛いのがさすがキムジョンウ！ってなりました！！キュンキュンもありモヤモヤもあり…でもキュンキュンさせてくれる素敵なお話でした！どうか結婚まで…と続編を希望してます！笑笑 (2021年4月29日 21時) (レス) id: a8c9f227dd (このIDを非表示/違反報告)
ハリ(プロフ) - ろんさん» ろんさまお返事遅くなって申し訳ありません(TT) その一言が頂けたことが最高にうれしいです…楽しんで頂けたなら本当に良かったです。読んでくださってありがとうございました(TT) (2021年4月21日 21時) (レス) id: 86d42c940d (このIDを非表示/違反報告)
ろん - 凄いきゅんきゅんしました（しあわせ） (2021年4月9日 20時) (レス) id: 687bfe2f8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハリ
| 作成日時：2020年12月18日 12時
