三角の加護 ページ40
「まぁでも、俺三角の才能に気づいたんで」
「才能?」
言いながら俺はアプリを起動すると、パーティ画面を至さんに見せつける。
「おま、これ……!」
そこには、昨日ピックアップされたばかりの最上級レアキャラ三体全てが編成されていて。
「十連一発大放出」
「さんかく〜!」
三角を指さしながらにドヤ顔で言えば、至さんは一切の感情を含まない真顔で三角を凝視した後、
「三角様……!」
目にも止まらぬ速さで三角の前に跪いた。
自分のアプリのガチャ画面を三角に差し出し、押してくれとばかりに念を押す。
だがしかし。
「三十連、ドブだと……!?」
残念極まりない結果に、すぐに両手を床に付けるはめになった至さん。
まさかと思いつつ、今度は俺のガチャ画面を差し出す。
「三角、今度これ頼む」
「いいよ〜!」
「……た、単発ピックアップ」
どうやら、俺にだけ授けられた神の御加護らしい。
普通に考えてそんな訳ないだろうけど、でも至さん結構咲也に神引きして貰ってたし、案外この世界じゃ割とあるのかもしれない。
にしてもついに、ついに俺にもガチャ神様(三角)が味方についた……!
「咲也……!」
「お、俺には無理ですよ至さん!」
残念だったな至さん。
その点三角は躊躇いなく引いてくれるから助かる。
「これさんかくっぽい〜!」
……まぁ、躊躇いないどころか俺の許可無く勝手に引くんだけどね?
気づいたら石無くなってんだけどね!?
咲也のがよっぽど良心的だわ。
「はぁ……アホくさ」
「ゲームかよ」
うるさいぞケンカップル。
これでもこっちは真剣なんだからな。
「わっ!」
そうこうしていると、突然驚き出した三角。
次いで着信音が鳴り出し、俺の携帯に電話が来ている事を告げる。
(うぇ……まさか雄三さんか?)
というか電話してくる相手なんて雄三さんしかいないし。
なんにせよ携帯を貰おうと、三角に向けて手を伸ばす。
ーーーしかし、三角は驚いた拍子に右下の、しかもスピーカーボタンをタップしたようで。
『あっ、もしもし!』
談話室全体に、俺の携帯から女性の声が響いた。
「「「!?」」」
「わっ、バ、バカ!」
俺も皆もその声に驚いたが、とにかくスピーカーを消そうと急いで三角から携帯を取り上げる。
「すみません!はい!速水です」
耳に当てると、聞こえてくる女性の声。
『夜分遅くにすみません。この間の件でお伝えする事があったので』
電話の主は、以前お世話になった照明の方だった。
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祐(プロフ) - 梨さん» 同じ推しの方に出会えてポンコツ厨の私大歓喜です\( 'ω')/バッ いいですよね.........え、おま、監督に惚れ、ちょ、チョロ〜!!ってなった瞬間彼が推しになりました(昇天) (2018年8月12日 23時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - おんぷさん» コメントありがとうございます!グダグダで薄っぺらくならないよう気をつけてるのでそう言って頂けると励みになります!応援感謝です\( 'ω')/バッ (2018年8月12日 22時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - アイトさん» コメントありがとうございます!この作品に時間を割いて下さった上に面白いと言って貰えてとても嬉しいです!頑張らせていただきます\( 'ω')/バッ (2018年8月12日 2時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
梨(プロフ) - まさかの最推しが同じでとても嬉しいです……ポンコツ尊い(クソコメ失礼します) (2018年8月10日 1時) (レス) id: f85cb309ef (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 毎回、更新のたびに楽しく読ませていただいております!ペースがゆっくりな分、内容が濃いし面白いので、このまま続けて欲しいなと私は思います!これからも頑張って下さい。応援しております! (2018年8月10日 0時) (レス) id: 7e9d265bdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祐 | 作成日時:2018年7月19日 1時