天才役者来る ページ12
｢さ、向坂椋です！よろしくお願いします！｣
｢よろしくね！｣
話が一段落したらしい監督さん達と合流し、全員に向け自己紹介をした椋。
本編とは違い幸は既に椋と面識があるようで、話し方から仲は良さそうに感じられる。
｢俺は衣装係してた関係で声かけられた｣
｢すごいなぁ、瑠璃川くん！｣
幸がスカウト枠である事を知って賞賛する椋だが、特に自分と比較して落ち込んだり、マイナスな発言をする様子はない。
｢今日はやけに自信ありそうじゃん｣
そんないつもと違う同級生が気になったのか幸が尋ねると、椋は幸せそうな表情で胸元に手を添えた。
｢自信はないんだけど……言ってもらったから｣
言いながら、ちらりと俺の方を見てくる。
もちろん俺も大丈夫だとばかりに頷いた。
次いで向けられる幸からの視線。
｢何を？｣
｢それは……内緒、かな｣
｢……ふぅーん？｣
椋の答えに何を思ったのか、何故か俺がじとりと睨まれる。
｢な、なんだよ｣
｢別に？｣
怯みながらに聞いたが、そのままそっぽを向かれてしまった。なんだそのよくある嫉妬した彼女みたいな反応は。
でも最初の方幸は椋の事を弟見たく思ってる感じだったし、さしずめ椋が取られないか心配してるってとこか。
｢むっくんよろピコ！｣
｢うん！こちらこそ！｣
何にしても、もし俺と話した事で椋の意識が変わったなら俺としても非常に嬉しい。
(俺も椋を見習って頑張らないと)
小さな幸せに浸りつつ、自分に喝を入れていた時だった。
｢おい、オーディション会場ってここか？｣
ーーーオレンジ頭のヤツが来たのは。
オーディションの流れを説明しようとした監督さんの話を遮り、そのままズカズカと劇場に入ってくる天才役者。
(うわこっち来る！)
そりゃ来る事は分かってたし、間違いなく問い詰められるだろうと思って話す内容も考えてきたけど。
｢綴隠して！｣
｢うわ、Aさん！？｣
いざとなると面倒さが増して、小声ながらにこの中で最も長身だろう綴の後に回り込んで隠れる。
だって天馬と知り合いな理由を話したり天馬に騒がれたり、全部説明に時間がかかりそうなんだもの。いや黙ってた俺が悪いんだけどさ。
｢やっぱボロいな、この劇場｣
にしても初期の天馬って尋常じゃない程のかませ犬感というか、漂う晴翔臭が凄い。
｢君の名前は？｣
｢皇天馬｣
｢｢｢えぇ！？｣｣｣
天馬と知り、咲也や監督さんの声が重なる。
ここまで気付かないのって割とお約束な所あるよな。
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祐(プロフ) - 梨さん» 同じ推しの方に出会えてポンコツ厨の私大歓喜です＼( 'ω')/ﾊﾞｯ いいですよね.........え、おま、監督に惚れ、ちょ、チョロ〜！！ってなった瞬間彼が推しになりました(昇天) (2018年8月12日 23時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - おんぷさん» コメントありがとうございます！グダグダで薄っぺらくならないよう気をつけてるのでそう言って頂けると励みになります！応援感謝です＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年8月12日 22時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - アイトさん» コメントありがとうございます！この作品に時間を割いて下さった上に面白いと言って貰えてとても嬉しいです！頑張らせていただきます＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年8月12日 2時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
梨(プロフ) - まさかの最推しが同じでとても嬉しいです……ポンコツ尊い(クソコメ失礼します) (2018年8月10日 1時) (レス) id: f85cb309ef (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 毎回、更新のたびに楽しく読ませていただいております！ペースがゆっくりな分、内容が濃いし面白いので、このまま続けて欲しいなと私は思います！これからも頑張って下さい。応援しております！ (2018年8月10日 0時) (レス) id: 7e9d265bdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年7月19日 1時
