小心者の決意 ページ35
？？？side
キラキラ楽しそうにお芝居をする役者さん達を見ていたら、なんだか胸がいっぱいになって、感動して。
お芝居が終わった今でも、ずっと胸がドキドキしてる。
｢はぁ……｣
劇場を出てから、既に何回ため息をついたか分からない。
でも間違いなく、幸せな気持ちから生まれたものだった。
｢ロミオとジュリアス、いいお芝居だったな……｣
二人の強くて深い絆に、ティボルトの決死の覚悟。
初めは実際のロミジュリと違う展開に不安もあったけど、最後には拍手をする手が止まらなくて。
｢ロミオさんもジュリアスさんもすごくかっこよかった……｣
今だって目を閉じただけで浮かんでくる。
流石は瑠璃川くんの知り合いさん達。
見に来て本当に良かった。
けど。
(あのお兄さんにも、会いたかったな……)
それだけが心残りだった。
元々僕があのカンパニーに興味を持ったのは、瑠璃川くんを学校まで迎えに来てたお兄さんがきっかけだから。
あの日、同じクラスの女子達に囲まれてるお兄さんを初めて見た時、
『かっこいい……』
まるで漫画に出てくる王子様みたいなイケメンさんで、自然と口から声が出てた。
『早く行くよ』
『ちょ、待てって！』
『……』
瑠璃川くんもよくあるツンデレ気質のお姫様みたいで(本人に言ったら絶対怒られちゃうけど)、漫画の世界に来たんじゃないかって思っちゃう位絵になってて。
次の日頑張って瑠璃川くんに話しかけたおかげで、少しだけ仲良くなれたんだよね。
次会う時は僕にも紹介するって瑠璃川くんが言ってくれたの、凄く嬉しかった。
｢……もしかしたら、って思ったんだけど｣
やっぱり劇団の助監督兼家政夫さんなんて、会える可能性低すぎだもんね。
第一僕みたいなグズでのろまな落ちこぼれにはそんな強運備わってないだろうし。
｢はぁ……｣
自分で言って悲しくなりながら、僕はずっと握りしめてたしわくちゃのフライヤーを見返す。
そのままぼんやり見ていたら、裏の説明書きが目に入った。
そこには大体的に書かれた、｢新団員募集｣の文字が。
｢……もし、もし僕があんな風にかっこよく剣を振るえたとしたら、｣
あの舞台で春組の皆さん同様輝けたら。
それはどんなに素敵だろう。
それだけじゃない。
例え受からなくても、あのお兄さんに会える。瑠璃川くんっていう友達を作れたお礼をする事だって出来る。
｢………………よし｣
気が小さくて臆病な僕だけど。
この時だけは、不思議と勇気に満ちていた。
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祐(プロフ) - こずめさん» お返事遅くなりました！(名前変わっててすみません)もう文章からこの作品を好いてくれてるのが凄く伝わってきます私も貴方様が好きですありがとうございます。夏組編もよろしくお願いします！ (2018年7月21日 23時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました！本当ですか！？みかさんのA3!との出会いに関われたなんて嬉しいです！この作品書いてて良かったです・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・ (2018年7月21日 23時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - イオリさん» お返事遅くなりました！そう言って貰えて凄く嬉しいですヽ( ´ ▽ ` )ノ私も夏組大好きです！ (2018年7月21日 23時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 翔香さん» コメントありがとうございます！大変お待たせ致しました！またこれからゆっくりではありますが続ける所存ですのでよろしくお願いしますヽ( ´ ▽ ` )ノ (2018年7月19日 16時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - Lilyさん» コメントありがとうございます！初期の頃からずっと支援してくださっていたなんて嬉しい限りですヽ( ´ ▽ ` )一応冬まで続ける所存ですので、これからも読んでやってくださいませ＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年7月19日 12時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年3月13日 10時
