【A3!】舞台から落ちたら演劇の世界にいました【男主】

激レアキャラ ページ9

至side

たまたま隣に居合わせたイケメン君。
聞くところ道に迷ったらしいが、ここに来るまでに色々あったんだろう。

その表情からは疲労の色が見て取れる。

｢ありがとうございました｣

そう言って立ち去ろうとするそいつ。

俺で言うラスボスに挑む時のような、はたまた激レアモンスターを退治する時のような。
そんな強い目をするそいつをみて、俺はある発想にたどり着いた。

俺もこう見えて新しい拠点(住む場所)を探している身。

ここに来てすぐ、案内を頼もうと先程から周りに声をかけるも、女にはしつこく付きまとわれ、かと言って男に話しかけるとその周りの女どもがそれを邪魔してくる。

何とか撒いてここまで来たけど、はっきりいって超うんざりしてたとこ。
かと言って新しい土地で敵を作る訳にもいかないし。

あーもうどうでもいい帰ってすぐさまゲームしたい。ただでさえ今日から新ガチャ始まるってのに……

そんな感じで軽く現実逃避していた時だった。

こいつに出会ったのは。

｢あの……まだ何か？｣

驚いた顔をして不思議そうに尋ねてくるこの男。見たところ悪いやつじゃ無さそうだし、ここに来てから話した奴の中じゃダントツでまともな分類に入る。

……こいつといれば、一人でいるよりよっぽど楽に動けるかもしれない。

何より、俺も新しい城を探してたとこだし。

(これは……丁度いいな)

なんでそう思ったかって？勿論俺の勘。
城のためには一切の妥協も許されない。

｢ねぇ、それ俺も一緒に行っていいかな？｣

【たるちがパーティ申請をしました】

ま、拒否権なんてないけど。

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